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2012年11月18日 (日)

飯森範親/東響(2012/11/18)

2012年11月18日(日)14:00
サントリーホール

指揮:飯森範親
東京交響楽団

(第605回定期演奏会)
バリトン:ロディオン・ポゴソフ

マーラー(ベリオ編):「若き日の歌」より
  夏に小鳥はかわり
  シュトラスブルクの砦の上で
  二度とは逢えぬ
  いたずらな子をしかりつけるために

  思い出
リヒャルト・シュトラウス:家庭交響曲

休憩前に解説しながら聴きどころをフルオーケストラで紹介する「おとな定期」。
休憩後の本編は、馬鹿騒ぎにならずに格調高く演奏されましたた。
騒々しくならない柔和な格調高い家庭交響曲。
東響のハーモニーは素晴らしく美しい!

最初のベリオ編による「若き日の歌」。
管弦楽は比較的シャープな印象を受け、多少複雑なこともしているようにも感じましたが、さほど奇抜でもなく、割とまとも。
それでも、原曲でピアノによって軽やかに弾かれる部分の伴奏は、オケによる演奏にすると少し重々しい印象もありました。
独唱に関しては、私の席の位置の関係上、多くはわからないので省略。

この歌曲の後の拍手が終わった後に、飯森さんがマイクを持ち、後半の家庭交響曲の解説を演奏付きで。
なんとも贅沢な!
ステージ上にはフルオーケストラが揃い、飯森さんの解説(トーク)~演奏(指揮)~解説(トーク)~…と、聴きどころを演奏。
チェロが外側の配置にしたのは、ヴァイオリンとチェロによる夫妻の掛け合いを効果的に見せるためとのことです。

ここで妻が叫び、ここで子供が泣き、…と言った解説。
しかし休憩後の本編の演奏は、その大騒ぎを強調したものではありませんでした。
あくまでも格調高く、純音楽として指揮、演奏されたように感じました。
ひとことで言えば、調和。
見事な調和。

休憩前の聴き所紹介のトークで飯森さんは、注意しないで聴いていると聞き流してしまいそうな…というようなことを話していらっしゃいましたが、おそらくそれは、後半の本編では、部分を誇張した演奏にはしない…という意図があったのではないでしょうか?

東響のコンディション、アンサンブル、ハーモニーも素晴らしい。
荒さんのオーボエ、ヌヴー氏のクラリネット、ハミル氏のホルン…と上げ出せばキリがないほど、各奏者のソロも見事。
それを引き出し、生かしたたのはもちろん飯森さんです。
飯森さんの指揮の動作は力みがなく、(以前、マーラーで少し感じたような)強引な印象は皆無(←素人が偉そうにすみません!)。
自然体で振っていて、面白いようにオケが鳴る。
それも轟音ではなく、あくまでも美しく調和した音。

飯森さんは、キャリア的にも年齢的にも、円熟の年代が視野に入って来ているのではないでしょうか。
この日の演奏もそれを裏付けるものだと思いました。
東響の「正」の付かない「指揮者」というポストの頃から聴いている者としては、本当に嬉しいことです。

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