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2012年12月 2日 (日)

スダーン/東響(2012/12/2)

2012年12月2日(日)18:00
サントリーホール

指揮:ユベール・スダーン
東京交響楽団

(第606回定期演奏会)
ソプラノ:クリスティアーネ・エルツェ

マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」より
  番兵の夜の歌
  誰がこの歌を作ったのだろう
  ラインの伝説
  浮き世の生活
  原光
  美しいトランペットが鳴り響く所
  高い知性への賛歌
ブルックナー:交響曲第6番

スダーン監督、渾身の力演、パワー炸裂!
繊細さと豪快さを両立した快演。
東響定期には珍しく、スダーン監督が手を降ろすまで静寂が保たれました。
前半はチャーミングな声の歌唱に魅了されました。

エルツェさんの歌唱、チャーミングな声。
私はサイドの席での鑑賞なので偉そうに語れる資格はないかもしれませんが、これは私の好きなタイプの声かも!
歌唱も興がのって、コロコロ転がるように自在。
今季の東響のマーラー歌曲シリーズで最高かもしれません。
高…などと偉そうに語っておきながら、実は少し眠くなってしまいました。
最近、昼食後のマチネで多い…。
それでも、耳に心地良い、転がるような美声は、ちゃんと私の耳を捉えていました(と信じたいです)。

そして休憩後のブルックナーは、冒頭から目が覚めるような強力な音が低弦からとどろく。
いきなりパワー全開で度肝を抜かれました。
スダーン監督のブルックナーは私は久しぶりの鑑賞ですが、以前からこんなに強力でしたっけ?
3.11前の記憶との対比で、さらにパワーアップしていたのではないでしょうか。
金管の炸裂!最強奏は耳をつんざくほど。

割とふわっと上質に鳴ることが多い東響ですが、今日はゴツゴツとした原石のような、スダーン監督の振り上げた拳がそのまま音の塊として伝わって来るような激しさでした。
それなのに荒っぽい印象はなく、繊細さも兼ね備えているのです。

大音響に驚嘆しながら聴いていましたが、途中で木管が4人しか居ないのに気がつきました。
前半より少し小編成。
プログラム冊子の解説にある通りの管楽器の人数だったのでしょうか。
体感的には、もっと巨大編成の演奏を聴いたような印象でした。
いや、気がつくまでは、完全に巨大編成と思い込んで聴いていました。
(後でTwitterで教えていただいたのですが、弦も14型だったそうです。)

東響定期には非常に珍しく、残響が完全に消えてから、1秒、2秒?
スダーン監督が拳を振り上げて静止していた腕を降ろすまで、会場の静寂は保たれました。
その後は熱狂的な拍手とブラボー。
空席は結構あった会場ですが、会場は暖かい(前半)→熱い(後半)拍手でした。

スダーン監督、後任が決まって、任期が残り2年を切って、ふっ切れた、あるいは集大成として少し違う方向をオケに与え始めたのかなーなどと、勝手に勘ぐってしまいましたが、考えてみれば前回聴いたのはミューザでの8番でしたから、結構前のことで、以前は違ったかどうかの記憶は定かではありません。

なお、ソプラノのエルツェさん、前日のみなとみらいでの演奏会では今ひとつだったという感想もネット上で拝見しましたが、この日は(私は良かったと思いました)復調したのでしょうか?
よくサインをもらいに行かれる知人に休憩時間に伺った話しでは、昨日は休憩時間に帰ってしまったそうですが、この日は最後まで楽屋に残っている予定だと、東響の方がおっしゃっていたそうです。

2012/12/4追記:
音楽評論家・東条碩夫先生のブログによると、前日のみなとみらいでのエルツェさんは、
『2日ほど経ってからスダーンから聞いた話では、「彼女は時差ボケ、睡眠不足、最悪のコンディション。あの日は気の毒だった。翌日は素晴らしかったよ」とのことだった。』
とのことです。

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コメント

zakkyです。
1Fの前の方、右側で聴いておりました。
最初の「子供の不思議な角笛」は素晴らしかったですね。大学で習った独逸語を思い出して追随しておりました。

本編「ブル6」は最初からの大音響!それはよかったのですが全体的に1本調子だったように思えました。曲自体が弱いのも影響しているかでしょうか。

投稿: zakky | 2012年12月 2日 (日) 22時32分

いつも楽しみに拝見しています。

ブルックナーの6番は大好きなので、
私もこの演奏会は楽しみにしていましたが、
今年聴いた中でも
筆頭にあげたいほどだったと思います。

聴衆の拍手もよかったですね。
この演奏はCD化されると嬉しいのですが・・・。

エルツェさん、後半は客席で聴いてましたね。

投稿: こじま | 2012年12月 3日 (月) 01時18分

zakkyさま
角笛、昼食後で眠くなってしまったのが本当に残念です。
でも、良かった!と思ったのが私の気のせいではなかったことを教えていただき、ありがとうございました。

投稿: 稲毛海岸 | 2012年12月 3日 (月) 18時43分

こじまさま
スダーン監督のブルックナーが、これほどとは予想もしていませんでした。
冒頭の強力な音で、一瞬にして驚嘆しました。
エルツェさんが客席で聴いていらしたのは、私は全く気がつかなかったのですが、Twitterで教えて下さった方がいて、その方によると、歌曲のリサイタルの伴奏をする河村尚子さんもいらしていたとのことです。
本当に後味の良い演奏会でした。

投稿: 稲毛海岸 | 2012年12月 3日 (月) 18時47分

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