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2012年12月 7日 (金)

フランシス/日フィル(2012/12/7)

2012年12月7日(金)19:00
サントリーホール

指揮:マイケル・フランシス
日本フィルハーモニー交響楽団

(第646回定期演奏会)

アダムス:主席は踊る
      ~オーケストラのためのフォックス・トロット
      (オペラ「中国のニクソン」より)
ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム
チャイコフスキー:交響曲第4番

ハーディングさまの裏番組にしておくのはもったいない!
緩急自在、煽り一辺倒でない弱音部のスローテンポとニュアンス。
それが爆発に転じた時の凄まじい気迫!
地震があったのでちょっと迷ったのですが、行って良かったです。

一曲目のアダムスの作品、「主席は踊る」という訳はどうなのだろう(原題は、The Chairman Dances)という気もしますが、それはともかく。
にぎやかな音で始まり、約10分持続。
個人的にはこの手の曲なら半分の時間でも…という感もありますが、オケは集中力を切らさずに弾き切りましたた。
この時点で、お、今日は良い方の日フィルだ!と。

続くブリテンのシンフォニア・ダ・レクイエムは、強烈な音で始まり、沈痛、そして最後は祈りのような…。
夕刻の地震の直後でもあり、曲は全く関係なくても、日本人の一人として、3.11を思わずにはいられない演奏。
この曲でも日フィルの音は相当に磨かれ、魂が入れられていました。

後半のチャイコフスキーの交響曲第4番、これも凄い。
いや「これも」と言うよりは、「これはもっと」かな。
鳴らす、鳴らす、しかし爆演ではない。
弱音部になるとスローテンポでじっくりと音を作り、その音に形容し難いニュアンスを込める。
そして強奏に転じると加速して煽る。
その緩急の対比がわざとらしくない。

ロシアの民俗的な要素とは距離を置き、純粋に器楽として鳴らした演奏。
この曲については、日フィルは他の指揮者(複数?)によって、それなりに下地があるものと拝察しますが、それでも、日フィルからここまでの音を引き出した手腕は素晴らしいと言って良いのではないでしょうか。

あえてあらを探せば、第1楽章の最後でオケが指揮者に追従し切れず、爆発が十分でなかったこと、第3楽章の最後で、第4楽章の入りに備えたのか、あるいは指揮者が極端に小さな音を指示したのか、よく聞き取れなかったこと、それくらいでしょうか。
しかし、それくらいしか気になる箇所がなかったということは、相当に良い方の日フィルだったと言って良いのでしょう。

客席は地震のせいかわかりませんが、5割前後の入りだったのかな。
しかし、終演後の客席は、熱い拍手とブラボーに包まれました。

この日、ステージ上方に吊された半透明の反響板は、同じく吊された照明と同じくらいの高さにありました。
毎回注意して見ているわけではないのですが、地震を受けて引き上げたのかな?
気のせいかもしれませんが。
ともあれ、3.11のようなことがなくて何よりでした。

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