« 大野和士/水戸室内管弦楽団(2013/1/13 | トップページ | インバル/都響(2013/1/19) »

2013年1月18日 (金)

鈴木雅明/東京シティ・フィル(2013/1/18)

2013年1月18日(金)19:00
東京オペラシティコンサートホール

指揮:鈴木雅明
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

(第265回定期演奏会)
ソプラノ:森麻季

J.M.クラウス:シンフォニア・ダ・キエザVB146
モーツァルト:交響曲第25番
マーラー:交響曲第4番

今回も凄!凄!凄!
森麻希さんの声に寄り添うオケの音、美し過ぎ!
最後にオケ全員がお辞儀をする際に、嵐のようなブラボーも!
飯守泰次郎さんが振った時とは、全く別のオケ!のような音で…。

一曲目のJ.M.クラウスは、モーツァルトと同時代の作曲家とのことです。
珍しい曲を楽しく聴きましたが、それはおそらく、生演奏で、しかも鈴木雅明さんの指揮で聴いたからのような気もします。
それくらい演奏の力、指揮の及ぼす力、演出のチカラと言っても良いかもしれませんが、大きいものがあると思います。

続くモーツァルトは、短調であることや、劇的なおどろおどろしい側面を封印したかのような、気持ちの良い演奏。
疾走する音楽の心地良いこと!
この曲の第2楽章がこんなに美しかったなんて、まるで新発見!です。
他にも新発見の数々が…。

第3楽章の途中で、突然、グランパルティータ状態の管楽合奏になるのも、今まで知らないでずっと聴いてきたのでしょうか、この曲を、私は…。
全てを覚えていることが出来ないくらいの、発見、発見、発見…のオンパレード!の演奏、指揮でした。

そして休憩後のマーラー。
ピュアトーン(と言って良いですよね?)の美しさに酔っていると、少しずつムクムクと、モンスターのように増殖する怪奇…。
それが頂点に達したとたん、ふと我に返ったかのように平穏な表情に戻るコントラストの極みに唖然。

鈴木雅明さんの、1番5番の激しい指揮の印象が残っていただけに、この曲ではどういう指揮をされるのか、次善には予想がつきませんでしたが、音楽の表情が手に取るように見えるような美しい指揮の手さばきはいつもの通り。
この曲の可愛らしい、美しい側面と、奇怪な、グロテスクな側面を克明に描き分け、さらにその両者を無段変速のギアチェンジの連続性でつないだ驚異の指揮、演奏。
その奇怪な部分の激しい指揮は、驚異、脅威!

私は、こんな音を聴いていて本当に良いのだろうか、これは実は禁じられた薬物ではないだろうか、途中で当局の取り締まりが入って客席全員が摘発されるのではないか…と錯覚するような媚薬のような音の数々。

森麻季さんの比較的スリムな声も、この指揮とこの演奏にぴったりだったのではないでしょうか。
その声に寄り添うオケの音の美し過ぎること!
声が入っても、主役の座を譲るどころか、対等以上の高品位、ハイテンション。

私はたぶん鈴木雅明さんの東京シティ・フィル定期客演は全回聴いていると思いますが、今回も相性の良さは健在…どころか、さらに磨きがかかった印象。
来シーズンの定期に鈴木雅明さんの名前がないのが本当に残念でしたが、こんな演奏を聴いてしまったら、その残念な気持ちはさらに増幅されました。
マーラーでなくてもいいから毎年振ってほしい、呼んでほしい。

そして、最近の東京シティ・フィル定期で、最後にオケの皆さん全員がお辞儀をした時に、オケの皆さんに対して、こんなにブラボーが飛んだのも記憶にありません。

18:30~
東京シティ・フィルメンバーによるプレ・コンサート

第1ヴァイオリン:古賀恵
第2ヴァイオリン:原ゆかり
ヴィオラ:戸田麻子
チェロ:薄井信介

梶浦由記(松原幸広 編):NHKテレビ「歴史秘話ヒストリア」のテーマ
ハイドン:弦楽四重奏曲第78番「日の出」~第1楽章

ロビーでのプレコンサート。
残念ながら、会場に到着した時刻の関係で、良い位置をキープできなかったので…。
でも、離れた位置からでも、聴けて良かったです、特にハイドン。
本編のステージ上であんな音を出すオーケストラは、こういう方々に支えられているのですね。

|

« 大野和士/水戸室内管弦楽団(2013/1/13 | トップページ | インバル/都響(2013/1/19) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/214768/56572993

この記事へのトラックバック一覧です: 鈴木雅明/東京シティ・フィル(2013/1/18):

« 大野和士/水戸室内管弦楽団(2013/1/13 | トップページ | インバル/都響(2013/1/19) »