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2013年4月22日 (月)

小林研一郎/読響(2013/4/22)

2013年4月22日(月)19:00
サントリーホール

 

指揮:小林研一郎
読売日本交響楽団

(第525回定期演奏会)

 

スメタナ:連作交響詩「我が祖国」(全曲)

土曜日の演奏も十分に素晴らしかったと思ったのですが、この日は前半が、それを上回る激しい演奏に唖然。
さらに後半は、一皮むけたような、階段をひとつ上がったような極上感のあるハーモニーに。
演奏は生き物ですねー。
素晴らしい!

もちろん、あと、もう1公演あったら、さらに高みに上ったかも…という印象もありました。
2012年に、ヴァンスカ様の4公演を聴いたときの2公演目に近い体感です。
でもそれは無い物ねだりでしょう。
一期一会の快演と言うべきでしょう。

土曜日の芸劇で、少しメタリックっぽいサウンドに感じたのは、ホールの音響のせいだけではなかったようです。
「高い城」では、冒頭、管楽器の音色に、少し荒さを感じたのは私の気のせい?
しかし、次第に音楽が熱を帯びてくると、土曜日を超える高揚感に。

都響A定期の時は、確か、「高い城」の後に間合いを置かずに演奏した「モルダウ」。
今回は2日とも、間合いをとっての演奏。
しかし、会場は、多少の咳ばらいはあるものの、かなり静寂の部類。
遅れてきた方の入場の靴音がP席まで聞こえました。
もちろん、残響が消えるまで…いや、消えてからもしばしの静寂。

「モルダウ」で既に小森谷さんの弓が切れるほど前のめりの演奏。
「シャルカ」は、土曜日に比べて岡田さんのティンパニがややおとなしめだったような印象もありましたが、ホールも違うし、定かではありません。
たぶん錯覚で、オケ全体が底上げされたと言うべきなのでしょう。
金子さんのクラリネットのソロが、この日も身体をよじっての力演、素晴らしい!

前半が終わった時点で、土曜日よりも激しい!…という体感。
そして後半の「ボヘミアの森と草原より」では、一皮むけたような極上感のあるハーモニーに。

「シャルカ」、「ボヘミアの森と草原より」、「ターボル」で頂点を作り、「ブラニーク」では煽らず、悠然と歩みを進めるかのような少し落ち着いた演奏にしていたのは、この日も、土曜日も、さらには2009年の都響A定期でも同傾向だったので、コバケンの解釈なのでしょう。
個人的な好みで言えば、「ブラニーク」も、もっと煽って欲しい気もするのですが、コバケンの解釈である以上、文句を言う筋合いのものではありません。

ただ、残響が消えても静寂を保った会場に、一人、ブルルルウァヴォ(?)と叫んだ方の感性には、私はついて行けません。

ともあれ、コバケンの18番、一点の迷いのない指揮。
身体を揺らしまくりのオケのメンバー。
コンサートマスターがヴィオラにもチェロにも居るかのような読響にふさわしい熱演。
多少の荒さはあったにせよ、勢いを犠牲にするより、よほど良いと言うべきでしょう。

繰り返しになりますが、違う演目でも良いので、4公演あったら、さらにコバケンと読響の一体感は増したのでは?という印象もありました。
ヴァンスカ様4公演の時の読響の音の変化、最後の悲愴の時の「ついに完成!」を思い出します。
でも、このコンビ、そういう意味では、まだこれからとも言えるかもしれません。

個人的な偏見(嗜好とも言います)ですが、コバケンはレパートリーを絞って聴きたい指揮者です。
スメタナ(我が祖国のみ?)、チャイコフスキー(5番が世評が高いですが、4番も6番も素晴らしかったです)、バルトーク(オケコン)、ベルリオーズ(幻想)、ベートーヴェン(の交響曲はハズレは一度もありません)、…くらい?
(あくまでも、個人的に…。)
でも、コバケンに依頼すべき曲のわかっている読響の事務局。
今後にも期待!です。

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コメント

スメタナの「我が祖国」がこんなに
激しい曲だとは知りませんでした。

モルダウは何度も聞いていましたが
生で全曲聴くのは初めての経験です。

さすがコバケン気合がオケそして聴いている
私にも伝わって来ました。
オケのビオラ第一プルトの鈴木さんと二宮さんが
ときおり顔を合わせ笑顔でこれでもかといわん
ばかりガンガンひいていました。とても気持ちの
良い光景でした。

最後一瞬の静寂があると同時に
気の抜けたブゥラボ~ウ? ガク・・
でも今回の演奏はコバケンの一般参賀が
あっても私個人的には良かったと思いました。

今回の演奏にあらためてブラボウーです

投稿: 炎のタロー | 2013年4月23日 (火) 20時55分

炎のタロー様
おっしゃる通り、激しかったですねー。
コバケンが、やりたい放題と言って良いほど大暴れし、読響がそれに乗って弾きまくる。
ライヴの醍醐味でしたね。

投稿: 稲毛海岸 | 2013年4月24日 (水) 07時09分

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