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2013年4月 7日 (日)

東京春祭「ニュルンベルクのマイスタージンガー」(2013/4/7)

2013年4月7日([日)15:00
東京文化会館

東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.4
ワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー

(演奏会形式)

強風で日頃使っている路線が運転見合わせで、迂回乗車して5分前に到着し、勝った(←意味不明)と思ったら、10分繰り下げと…。
いやいや、間に合って良かったです。
一流の職人指揮者による、一流の靴職人と騎士の物語、圧巻!

サヴァリッシュ様亡き後のN響だって、やれば出来るじゃないですか!(失礼!)
職人技の指揮だって、いや、職人技だからこそ、演奏会形式とは思えない充足感!

フォークト様が出ているのに「フォークト様のマイスタージンガー」だけでないのが凄い。
もちろん惚れ惚れする美声ですが、それだけでない「総合力」の勝利!
個人的好みではちょっと役のイメージと違うかも…という歌唱の方も居たのに、それでも文句無し!
ヴァルター、ザックスだけでなく、ベックメッサーも!
素晴らしい!

まずはオペラに慣れているとは言えないN響が(失礼!)、マイスターと呼ぶのにふさわしい職人指揮者のもと、ときには甘美、ときには咆哮して、見事な楽劇を奏でていたのが嬉しい。
やはり、サヴァリッシュ様やシュタイン様に鍛えられたオケですねー。

不勉強でヴァイグレさんを「カタリーナ・ワーグナーさん演出のマイスタージンガーの指揮者」という認識しかなかった私。
だてにバイロイトで振っていませんね。
長丁場を全く弛緩せずに保ち、さらには煽らずに節度も保ち、その上で圧倒的高揚に導いた職人技は半端ではありません。

フォークト様のヴァルターって、本当はちょっと私のイメージとは違うのですが、あの甘美な、ホルンの音色のような美声で歌われると、もう言葉も出ません。
第3幕では、男の私が、何度も客席で悶絶しそうになりました。
あの声を聴けただけでも、チケットのお金を払った甲斐がありました。

ザックスだって、テオ・アダム(古くてすみません)で刷り込んだ耳にはちょっと軽く感じたりするのですが、文句を言うようなレベルでは断じてありません。
それに、水を補給しながらつないで、最後に歌った歌唱は、流石に「ここで全力投球!」の重量感に…。

ベックメッサーも、最後のあの奇妙な歌を、こっけいな茶番としてでなく、マイスターが真剣に新しいものに取り組んだ歌として歌ったのも素晴らしい。
さらには、ポークナーも、エファも、ダフィトも、コートナーも、褒め始めたらキリがありません。

会場は1階席前方を少しつぶして、舞台を張り出し、歌手はオケの前での歌唱。
指揮者の棒は、2階正面の席の下に吊るしたモニタ画面に映るものを見ての歌唱(たぶん)。
昨年のタンホイザーで感じた音響的不満は解消されていたような気がします。
もっとも、この日は私は3階席(最安席は買えなかったのです)。
音響的にはまずまずでした。
…が、後方のスクリーンは、音響的にはハンディではないのですかね?
あの程度の絵(失礼!)を映すのであれば、通常の反響板のままの方が、音響的には有利なのでは?と、去年のタンホイザーの時には思いました。

私がたまたまこの作品でワーグナー入門…いや…オペラ入門をしたということもあるのかもしれあせんが、この作品は、他のワーグナー作品のような冗長な印象(ヴォータン、いつまで同じことを延々と歌ってるの?みたいな…。失礼!)を感じません。
今回もあっという間に終わりました。
CD(カラヤンの。古くてすみません)でいうと「4枚目に入った!」と思った時は、文化会館の壁の時計で19:45くらい。
それでも、あ、もう少しで終わってしまうのか、と残念に思ったくらいです。
上演中の会場の鑑賞マナーもかなり良く、終演後の熱狂も凄かった。

帰りの電車の中で「靴屋さん…」と話しをしている人たちを、一瞬、東京文化会館から帰りの方か?と勘違いしそうになる今日この頃でした。

なお、私事ですが、前日は父の四十九日の法要と納骨でした。
さすがの私でも、演奏会よりは法事優先です。
雨が降り始める前に納骨出来ました。
この日より忌明けとなります。
全てが終わったわけではないので「間引き運転」を完全に解消することは出来ないかもしれませんが、とりあえず「社会復帰」です。

指揮:セバスティアン・ヴァイグレ

ハンス・ザックス:アラン・ヘルド
ポークナー:ギュンター・グロイスベック
フォーゲルゲザング:木下紀章
ナハティガル:山下浩司
ベックメッサー:アドリアン・エレート
コートナー:甲斐栄次郎
ツォルン:大槻孝志
アイスリンガー:土崎 譲
モーザー:片寄純也
オルテル:大井哲也
シュヴァルツ:畠山 茂
フォルツ:狩野賢一
ヴァルター:クラウス・フロリアン・フォークト
ダフィト:ヨルグ・シュナイダー
エファ:アンナ・ガブラー
マグダレーネ:ミヒャエラ・ゼリンガー
夜警:ギュンター・グロイスベック

管弦楽:NHK交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ

合唱指揮:トーマス・ラング、宮松重紀
音楽コーチ:イェンドリック・シュプリンガー

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