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2013年6月21日 (金)

ヘレヴェッヘ/読響(2013/6/21)

2013年6月21日(金)19:00
サントリーホール

指揮:フィリップ・ヘレヴェッヘ
読売日本交響楽団

(第527回定期演奏会)
チェロ:クレメンス・ハーゲン

シューベルト:交響曲第6番
シューマン:チェロ協奏曲
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番~アルマンド
(アンコール)
シューマン:交響曲第3番「ライン」

特に最後のラインが秀逸!
高度に融合したハーモニー。
「モダン・オケのピリオド・スタイル」でしか出せない音と言って良いのではないでしょうか。
3曲+1曲とも、結構印象が違って、本当に“面白い”演奏会でした。

まず一曲目のシューベルトの交響曲ですが、第1楽章が少々重く感じたのは私の気のせいでしょうか?
もちろん読響としては軽快な方の音作りだとは思いますが、先日のベートーヴェンや、スダーン/東響あたりと、つい比べてしまい、何となく重量物を引きずりながら走っているかような気も少々…。
フルートが追従可能な速度に合わせた…というのは深読みし過ぎかな?
それでも、第2楽章以降はあまり気にならなくなり、…でも、演奏会が終わってみれば、時間的な長さはともかく、交響曲2曲、協奏曲1曲は少し大変だったのかな?と思ってみたり…。

続くクレメンス・ハーゲンさんによる、シューマンのチェロ協奏曲も面白い。
ハーゲンさんのチェロは、ヘレヴェッヘさんの指揮するオケの音と対比すると、エコーをかけまくったカラオケの歌声のよう。
それでいて、水と油のような異質感をあまり感じないのが面白い。
(面白い、面白いと、語彙枯渇、御容赦を!)
異質感を抱かなかったのは、ハーゲンさんのソロが、朗々と鳴らしながらも拘泥せず、大胆に表現の幅を大きくとり、かつ、比較的スピーディーに推進力を伴って演奏を進めたためでしょうか。
スタイルの違いは横に置いて、惚れ惚れするくらい立派なチェロの音でした。

クレメンス・ハーゲンさんのアンコール、バッハの無伴奏は、ヘレヴェッヘさんも舞台上の空いた椅子に座って聴いていました。
わんわん響くようなチェロの音。
ヘレヴェッヘは途中で少しだけ頭を抱えたような?
「本当は違うんだけどね…まあいいか…」と思ったかどうかは不明です。

そして後半のシューマンのラインが素晴らしい!
読響の複数日公演では結構出くわすことですが、初日のベートーヴェンでは、少し荒いくらいの勢いのある演奏で興奮させ、最終日では高度に融合した極上のハーモニーで驚嘆させる。
形容し難いほど自然で、美しい!

ピリオド意識し過ぎの痩せぎすの音ではない。
暴力的な迫力も、強打もない。
ふっくらとした、手触りの良い音。
しかし、モダンスタイルとはちょっと違うピュアなところのある音。
ホルンの高らかに響く音の美しいこと!

この、ふっくらとした、プラス、ピュアな…という二律背反を両立させた驚異のサウンドは、まさに「モダン・オケによるピリオド・スタイル」@サントリーホール!でしか出せない…すなわち、古楽オケでは出せない…音ではなかったでしょうか。

初日のオール・ベートーヴェン・プロも、今宵の初期ロマン派?プロも、本当にワクワクする、素晴らしい演奏だったと思います。
オケも献身的に弾き、俊敏に反応し、初顔合わせでここまで行けば、次回のヘレヴェッヘさんの読響への再招聘を大いに期待したくなります。

20130621

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