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2013年8月 3日 (土)

アルミンク/新日本フィル(2013/8/3)

2013年8月3日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第513回定期演奏会)
アルト:藤村実穂子
合唱:栗友会合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊

マーラー/交響曲第3番

異様な熱気、気合いみなぎる壮絶な演奏、そして心にしみいる感動的な終楽章。
アルミンクさんと崔コンマス二人による一般参賀。
素晴らしい、素晴らしい、本当に素晴らしい卒業式でした。

この日は、本来、最後のプレトークから聞きたかったのですが、諸般の事情により、開演ギリギリに着席。
すでに会場には静かな熱気が立ち込めていました。
いつもと違う客席から立ち上る、気、気、気…。

先日のミューザで、このコンビのアンサンブルの完成系!と言いたくなるような鉄壁で爽やかなサウンドに接した後ですが、この日の演奏が始まると、あれ?あの美しい音は壊しちゃうの?と思いました。
ひとつの完成系から、さらに一歩踏み出そうとしているかのような印象。

第1楽章から、NJPの音にみなぎる異様な熱気。
怖ろしいくらいの凄みのある低弦のうごめき。
名人芸としか言いようのない木管首席陣のソロとアンサンブル。
アルミンクさんの、こんなに重量感のある音を聴いたのは、私は初めてかも…。

藤村実穂子さんの声は想定内。
「藤村さんの想定内」ということは、当然、超一流、文句無し。
バックのオケがハイテンションになっているのに声はいきり立たず、大音量の中からも声がくっきりと浮かび上がる余裕の貫禄。

金管楽器のごく一部に、微妙に不安定な箇所が散見されたとは言え、3.11以降に、たびたび情けない音を聴いてきた身としては、よくぞ復調して来た…と言うべきでしょうか。
総じて言えば、やっぱりNJPは(特に木管は)名手揃い。
この復調の継続を願わずにはいられません。

最終楽章は、これはもう、目をうるうるさせずには聴けない情感。
美しい、美しい、激しく美しい。
過ぎ去りし年月(私は2007年以降ですが)を愛おしく回想するかのような…。
最後にふさわしい美しい終楽章。
よくぞこの曲を最後に!
この曲って、こういう曲だったんだ!とすら思いました。

もしかしてNJPの皆さんは、卒業演奏のような気持ちで演奏していたのではないでしょうか。
卒業していくのは生徒ではなく、先生なのですが…。
そして、来月には、新しい担任の先生が着任します。
ひとつの歴史は終わり、新しい歴史が始まります。
そう、アルミンクさんの在任期間は、間違いなく、NJPの、ひとつの歴史なのです。

曲が終わり、しばしの静寂の後の熱い拍手。
オケの皆さんの多くが退場した後、スタンディングオベーション状態の客席。
舞台にマエストロの手をとってひっぱって来たのは崔コンマス。
二人による一般参賀。
感動的な卒業式。
目をうるうるさせて見届けました。

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