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2013年8月の3件の記事

2013年8月24日 (土)

リュウ・シャオチャ/都響(2013/8/24)

2013年8月24日(土)14:00
東京芸術劇場

指揮:リュウ・シャオチャ
東京都交響楽団

「作曲家の肖像」シリーズVol.93《チャイコフスキー》
ヴァイオリン:コリヤ・ブラッハー

チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」
           より〈ポロネーズ〉
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
       ~ガヴォット
(アンコール)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキー:組曲第3番

前半は私の嗜好とあまり合わず、「うーん、今日は相性が良くないかな」と思ったのですが、後半は、作為をも含めて、肯定的に楽しめて、終わり良ければすべて良し。

本当はどうなんでしょうねぇ?
いや、指揮者に画一的なレッテルを貼ろうとすること自体、一聴衆の思い上がりでしょうかねぇ?

「エフゲニー・オネーギン」ポロネーズ、冒頭でいきなり暴投!
(つまらなくて、すみません。)
いや、どでかい音が出てちょっと驚きます。
爆演系ですか?
いや、そうでもないような…。
音が多彩なニュアンスを内包せず、平板?
でも、この煽り方…いや、盛り上げ方は非凡?…???

爆演系なのかどうか、最後までわかりませんでしたが、ヘボ指揮者だったら、いきなりあの音は鳴らせないよな、と、一応、感心しました。
(↑ほめてます。)

よくわからないうちに終わってしまった短い一曲目に続き、ブラッハーさんの独奏で、チヴァイオリン協奏曲。
太筆書きのソロ?
少々粘っこい?
私の好みとは違うような…。
でも、こういうスタイルなんでしょうね。良い悪いではなく、好きかどうかの問題なのでしょう。
第2楽章や、第3楽章での都響木管陣のソロが絶妙。
私はヴァイオリンのソロよりも、そっちに耳が行ってしまうことがしばしば。
アンコールのバッハの無伴奏でも私の印象はあまり変わらず、これはもう、好みの問題ですかね。

手放しで喜べない休憩時間を過ごした後の組曲第3番。
これが鮮烈で、かなり印象が良くて意外。
ニュアンス不足か?と思っていたネガティブな印象もあまり感じられなくなり、これは後半になって演奏がさらに良くなったのか、私の耳が慣れたのか?

意地の悪い見方をすれば、もう少し気品が欲しいとか、個人的な好みを述べることは出来ますが、それをマイナス思考で捉えるよりも、この勢い…スピード感とパワー、を楽しんだ方が精神衛生上、はるかに好ましいことは言うまでもないです。

正直、この一回の体験で、リュウ・シャオチャさんという指揮者が、こういう指揮者だ…と私の中でイメージが固まったわけではなく、まだ捉えどころがよくわからないです。
わからないのですが、もう一回、一回券を買ってでも聴きたいか?と問われると、即座に「はい」とは答えられないような…。

それでも、エンディングは、仕掛けているのがわかっていても興奮させられましたし、さすがは都響クオリティ。
もっと微細なニュアンスを表現したときの都響の音も知っていますが、指揮者の色に染まれることも、さすがは都響!と言うべきでしょうか。

とりあえず、終わり良ければすべて良しだったので、足を運んで良かったです。

20130824

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2013年8月17日 (土)

広上淳一/読響(2013/8/17)

2013年8月17日(土)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:広上淳一
読売日本交響楽団

(第65回みなとみらいホリデー名曲シリーズ)
ヴァイオリン:小林美樹
チェロ:ドミトリー・フェイギン
ピアノ:田村響

メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

シンフォニック、シンフォニック!
三大協奏曲なのにシンフォニック!
ソリストだって役不足ではありませんが、さすがは広上様!です。

個人的体調により、前半はうつらうつらしながら聴くことになり、もったいないというか、こんな生演奏を聴きながらうつらうつら出来るなんて、贅沢というか…。

実は私は、この日一番の楽しみにしてきたのは小林美樹さん。
小林美樹さんの2枚の協奏曲のCDは最近の私の愛聴盤です。
途中から眠くなってしまったのは私の体調管理が悪いのでありまして、演奏自体は小林美樹さんらしい、やや太い筆でぐいぐいと…。

小林美樹さんの素晴らしいところは、ただ綺麗なだけの演奏にしようとしていないことだと思います。
多少音が濁ったりするのも恐れずに、果敢に攻める。
後半の方はきっと白熱していたことでしょう。
眠くなってしまったのが本当に残念、無念。
前年の年末に東響の「第九と四季」で聴いて以来、「次回」を楽しみにしていたのに。

続くドヴォルザークは、これはもう、私は、寝ていたに等しい状態での鑑賞。
それでも広上マエストロがひょいと手を振り上げると、オケがスコーン!と天に突き抜けるような快音をとどろかすのはわかりました。

休憩時間を挟んで、チャイコフスキーは、ようやく覚醒して聴けました。
田村さん、熱演、手抜きなし、真剣勝負。
しかし、申し訳ないですが、やはり広上マエストロの方が一枚(もっと?)上だった…という印象。
まあ、それは仕方ないと言うべきでしょうね。

曲が曲だけに、聴き手は「さあ、ここで、来るぞ…来るぞ…」と身構えるわけで、そこでピアノが“期待通り”にドカンと鳴ると、バックのオケは、“期待を上回る”音を鳴らしてしまうわけで…。
若い頃に比べてずいぶん力の抜けた動作で指揮する広上さんですが、音の勢いは健在です。

読響の三大協奏曲、三大交響曲を、私はそれほど多く聴いているわけではありませんが、少なくとも私の聴きに行った時は、十分に主催公演のクオリティの、充実した演奏だと感じてきました。
今回も然り。
決して夏巡業(が悪いとは限りませんが)の手抜きの演奏などではありません。

広上マエストロの読響定期登場は2年に1回くらいのペースでしたっけ?
次回が待ち遠しいです。

前半、ほとんど寝ていたような体調だったくせに、偉そうにもっともらしい感想を書いて、すみません。

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2013年8月 3日 (土)

アルミンク/新日本フィル(2013/8/3)

2013年8月3日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:クリスティアン・アルミンク
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第513回定期演奏会)
アルト:藤村実穂子
合唱:栗友会合唱団
児童合唱:東京少年少女合唱隊

マーラー/交響曲第3番

異様な熱気、気合いみなぎる壮絶な演奏、そして心にしみいる感動的な終楽章。
アルミンクさんと崔コンマス二人による一般参賀。
素晴らしい、素晴らしい、本当に素晴らしい卒業式でした。

この日は、本来、最後のプレトークから聞きたかったのですが、諸般の事情により、開演ギリギリに着席。
すでに会場には静かな熱気が立ち込めていました。
いつもと違う客席から立ち上る、気、気、気…。

先日のミューザで、このコンビのアンサンブルの完成系!と言いたくなるような鉄壁で爽やかなサウンドに接した後ですが、この日の演奏が始まると、あれ?あの美しい音は壊しちゃうの?と思いました。
ひとつの完成系から、さらに一歩踏み出そうとしているかのような印象。

第1楽章から、NJPの音にみなぎる異様な熱気。
怖ろしいくらいの凄みのある低弦のうごめき。
名人芸としか言いようのない木管首席陣のソロとアンサンブル。
アルミンクさんの、こんなに重量感のある音を聴いたのは、私は初めてかも…。

藤村実穂子さんの声は想定内。
「藤村さんの想定内」ということは、当然、超一流、文句無し。
バックのオケがハイテンションになっているのに声はいきり立たず、大音量の中からも声がくっきりと浮かび上がる余裕の貫禄。

金管楽器のごく一部に、微妙に不安定な箇所が散見されたとは言え、3.11以降に、たびたび情けない音を聴いてきた身としては、よくぞ復調して来た…と言うべきでしょうか。
総じて言えば、やっぱりNJPは(特に木管は)名手揃い。
この復調の継続を願わずにはいられません。

最終楽章は、これはもう、目をうるうるさせずには聴けない情感。
美しい、美しい、激しく美しい。
過ぎ去りし年月(私は2007年以降ですが)を愛おしく回想するかのような…。
最後にふさわしい美しい終楽章。
よくぞこの曲を最後に!
この曲って、こういう曲だったんだ!とすら思いました。

もしかしてNJPの皆さんは、卒業演奏のような気持ちで演奏していたのではないでしょうか。
卒業していくのは生徒ではなく、先生なのですが…。
そして、来月には、新しい担任の先生が着任します。
ひとつの歴史は終わり、新しい歴史が始まります。
そう、アルミンクさんの在任期間は、間違いなく、NJPの、ひとつの歴史なのです。

曲が終わり、しばしの静寂の後の熱い拍手。
オケの皆さんの多くが退場した後、スタンディングオベーション状態の客席。
舞台にマエストロの手をとってひっぱって来たのは崔コンマス。
二人による一般参賀。
感動的な卒業式。
目をうるうるさせて見届けました。

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