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2013年9月の6件の記事

2013年9月28日 (土)

ブロムシュテット/N響(2013/9/28)

2013年9月28日(土)15:00
NHKホール

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
NHK交響楽団

(第1762回 定期公演Cプログラム)
ヴァイオリン:フランク・ペーター・ツィンマーマン

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番
    ~プレリュード
(アンコール)
ブラームス:交響曲第4番

「デュトワさん以前」からの生き残り…。
いや、勝ち残りのブロムシュテットさん、勝利の雄叫び!
本気に「させられた」時のN響は凄い…などというレベルをはるかに超越した、感涙ものの演奏です!

私にとっては、涙を飲んで、ツィクルスから1公演だけ選んだ演奏会。
まずはオケの滑らかな音の滑り出し。
美音です。
しかも、ただ美しいだけでなく、何とも言えない味わい深さを内包する音。
艶やかな独奏ヴァイオリンが入ると一応主役は譲りますが、単なる脇役の伴奏では終わりません。
独奏に寄り添う時ですら、ブロムシュテットさんの意思が存分に込められたニュアンス豊か(←語彙枯渇)なオケの音です。
巨大な一つの生命体のようにうごめき、そして跳躍する、絶妙さとスケール感の両立。

ツィンマーマンさんの独奏は、第2、第3楽章の方がさらに良かったようにも感じましたが、これはカデンツァを終え、第1楽章を終えた後に調弦していたことに思考が影響された私の錯覚でしょうか?
いや、第1楽章だって、不満を述べるような演奏では、決してありません。
アンコールも文句なし。

後半の交響曲は、これはもう、味わい深い音で、まさに円熟の極みなのですが、ちっとも枯れていなくて、若さと老成を両立したような、驚嘆の音。
ブロムシュテットさんって、60歳代の頃の良さをほとんど失わずに円熟したと言って良いのではないでしょうか?

色々なことをやっています。
やっていますけど、あれもやりたい、これもやりたい…の印象はなく、どっしりとした大河の流れ(←急流ですが)の中で、自然とうねり、しぶきを上げ、ひねり、歌う。
かつての精緻なサウンド印象も残した上での円熟です。

個人的には、お義理でなく、心底、ブロムシュテットさんのソロカーテンコールをしたい気分でしたが、この日は山口裕之さんのラストステージでもありました。
最後は山口さんへの拍手で散会。
山口裕之さんのラストステージでなかったら、“一般参賀”になったのでしょうか?
それにしても、山口さんをブロムシュテットさんが見送る側になるとは、これまた感涙もの。

サヴァリッシュさん、スウィトナーさん、シュタインさんはすでに世を去り…。
でも、ブロムシュテットさんは、まだまだお元気!
数年前、「N響は名誉指揮者の高齢化が進み、指揮を“できる”のは、ブロムシュテットただ一人」などと書かれていたのを思い出しますが、“できる”どころか…。
また来年の9月もブロムシュテットさんと予告されています。

20世紀はN響定期会員だった私にとっては、演奏も感涙もの、シチュエーションも感涙ものの演奏会。
ブロムシュテットさん、来年9月もお待ちしています。

20130928n

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2013年9月22日 (日)

山田和樹/横浜シンフォニエッタ(2013/9/22)

2013年9月22日(日)13:30
横浜みなとみらいホール

指揮:山田和樹
横浜シンフォニエッタ

(横浜音祭り2013
 朝から夜まで横浜シンフォニエッタ祭り
 みなとみらい特別演奏会)
シャンドル・ヤボルカイ(ヴァイオリン)

上田真樹:あけぼの(2008年横浜シンフォニエッタ委嘱作品)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
ベートーヴェン:交響曲第7番

1曲目の上田真樹さんの「あけぼの」は、2008年委嘱とのことですが、マエストロ・ヤマカズの「今どき、メロディーを書ける作曲家は本当に少ない」(プログラム冊子より)という言葉そのままの耳あたりの良い曲です。
それでも上っ面の綺麗さだけではない、エルガーあたりを想起させるような?

マエストロ・ヤマカズの音は、多彩な要素をちりばめたような印象はなく、割と太い筆で描いたようでいて、単調ではない味わい深さを感じさせるもの。
これはこの後の曲も、ほぼ同じ。
しかし「大人の音ですねー。若きマエストロなのに…」という、いつもの印象は、その後、覆りました。

スリリング!!な展開です。

シャンドル・ヤボルカイさんのソロによるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、サラサーテのツィゴイネルワイゼンは「意図的な粗雑さ」と言ったら言い過ぎでしょうか。
丁寧に弾いて縮こまることを否定し、勢いと情熱で駆り立てるような演奏。
粗いけど凄い!
いや、粗いと言っても、テクニックは凄い。
でも、音程は…??

ツィゴイネルワイゼンはともかく、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲で、こんなにスリリングでワクワクする演奏を聴いたのは、前回はいつだったか思い出せないほどです。
マエストロもソリストの方を見ながらピタリと合わせる。

そのシャンドル・ヤボルカイさんに影響されたのかどうかはわかりませんが、ベートーヴェンの交響曲第7番は、ずいぶんと煽り、特に第4楽章は、微妙な間合いやひねりを加えて、マエストロ・ヤマカズにしては、あざといの一歩手前?の演奏。
ヤマカズにしては?激しい??
それにしても、第1ヴァイオリンが8人(たぶん)の編成で、これだけのスケールの大きな音を鳴らすとは、やっぱりマエストロ・ヤマカズ、おそるべし。
ソリストもスリリング、ベートーヴェンもスリリング、興奮作用の高い演奏会でした。

20130922

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2013年9月13日 (金)

カンブルラン/読響(2013/9/13)

2013年9月13日(金)19:00
サントリーホール

指揮:シルヴァン・カンブルラン
読売日本交響楽団

(第563回サントリーホール名曲シリーズ)
ヴァイオリン:荻原尚子
ヴィオラ:清水直子

モーツァルト:交響曲第29番
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲
モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための
       二重奏曲第2番~第2楽章
(アンコール)
メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」

前半と後半でガラリと変わった印象。
多様な表現を惜しげもなく次々と繰り出し、大満足、盛りだくさんの御馳走でした。

まずは、モーツァルトの交響曲第29番。
この日の私の席は、比較的間接音の多い場所だったせいもあるかもしれませんが、それにしても艶やかな!
就任直後の頃の古典派の曲の演奏に比べ、格段に磨き上げが効いているような…。
しかも、その気品のある音の中に、情熱的な要素も織り込む。
幸せ、幸せ、最高に幸せなひととき!

しかし2曲目はさらに凄かった!
ソリストのお2人、只者ではありません!
もちろん、清水さんが只者でないことは存じ上げておりましたが、荻原さんもケルンWDR響のコンミスとのこと。
(荻原さん、不勉強で存じ上げず、すみません。)
でも、経歴…と言うか、いまのポストなどを書かなくなって、音だけで「只者でない」ことを納得させられるハイレベル。
品格と情熱を高レベルで両立しています!
ソリスト2人の「競+共+響+興+香」×「奏」!

演奏が進むに連れ、楽章が進むに連れ、二人のソロがヒートアップしていきます。
特に第3楽章では、清水さんが何度か仕掛け、それを泰然と横綱相撲で受け止める荻原さん。
競いつつ、完全に調和、これは凄い!

バックのオケも、一曲目に負けず劣らず、十分に素晴らしかったと思いますが、私は途中からソロの二人にばかり耳が行ってしまって…。
(すみません。)

清水さんが、会場から笑いが起きるほど入念に時間をかけてチューニングしてから演奏されたアンコールも美しさの極みでした。

前半で夢のように美しく、生き生きとしたモーツァルトに酔った後は、夢から目覚めさせられるような、情熱的なメンデルスゾーン。
まるで後世の大作曲家(ドビュッシー?…シェーンベルク?…ショスタコーヴィチ?)編曲の版かと錯覚するような多彩、多様な「スコットランド」。

出だしは気品のある滑り出し。
その中からたくさんの芽が出て、生き生きと成長し…と思っていたら、あっという間に音の洪水に飲み込まれ…。
真っ赤な顔で、鬼の形相で鬼気迫る指揮をするカンブルラン様!
激しい!

言葉では言い表せないほどの多彩、多様な音のパノラマ。
音の要素が際立ち、生き生きと跳ねる!

これほどまでに複雑多様な音の要素が絡み合いながら、全体としては大きなうねりと急流を感じさせるこの曲の演奏は、ライヴならではのスリリングな体験、大興奮。
カンブルラン様も只者ではありません!

演奏会前は、個人的体調により疲れ気味だったので、行こうか自粛しようか迷ったくらいでしたが、行って正解、聴けて幸せ。
疲れが吹き飛ぶ豪演、快演。

ちなみにテレビカメラが入って収録しておりました。
放送日未定との張り紙がありましたが、今から放映が楽しみです。

20130913

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2013年9月 7日 (土)

メッツマッハー/新日本フィル(2013/9/7)

2013年9月7日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:インゴ・メッツマッハー
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第514回定期演奏会)
ジークリンデ:ミヒャエラ・カウネ
ジークムント:ヴィル・ハルトマン
フンディング:リアン・リ

R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」第1幕

すみません、途中で寝落ちてしまいました…。
フンディングの歌唱の記憶なし…。
中抜きのキセル鑑賞…。
せっかくの「ワルキューレ」祭りなのに…。

前半の「ツァラトゥストラ…」は、ちゃんと聴いていましたよ。
食後で眠いはずの「ツァラトゥストラ…」で寝なかったのに、まさか休憩後に意識を失うとは、想定外。

で、その、ちゃんと聴いていた「ツァラトゥストラ…」は、「無難な滑り出しで、切れ味鋭いメッツマッハーさん節ながらも、まだ、あうんの呼吸とまではいかない、まだこれからスタートだし…」などと不遜なことを考えていたら、途中から煽る、煽る、追い越し車線をスポーツカーで…。

「ツァラトゥストラ…」の、私が過去に聴いた演奏では、部分的にせよ、ここまでスピードをアップした演奏は記憶にないような気がしますが、どうなのでしょう?
私としてはこの加速は、スリリングな快感を感じさせてくれる、好ましいサプライズでありました。

「ツァラトゥストラ…」は、ある意味、1月の客演時の「アルプス交響曲」(←あれも祭りでしたね)から連なるシリーズの演奏と言っても良いと思いますが、あの時は、ここまでオケを引っ張って煽ってはいなかったように記憶(←あてになりませんが)しています。
やはり正式就任後だからでしょうか?

前日の演奏のネット上での評判がいまひとつだったような気もして危惧していたので、「あ、大丈夫だ、良かった、良かった」と思っていたら、「おっと、そう来るか!」になってしまいました。

さて、お祭りの「ワルキューレ」第1幕。
メッツマッハーさんが眼鏡をかけ、指揮を始め、オケからざわめくような低音が発せられた時、その気合いの入った音に、「お、今日も素晴らしいのでは?」と嬉しくなりました。
ああ、それなのに、それなのに、肝心のところで睡魔が…。

中抜き、居眠り鑑賞のため、感想も断片的に。
金管については、メッツマッハーさんの要求に十分には応えられてはいなかったのかもしれませんが、3.11以降の一時の不調を思い出せば、存分に健闘したと言って良いのではないでしょうか?(←上から目線ですみません)

中抜きキセル鑑賞なので、歌手について語る資格は私にはありません。
…と言いつつ、少し語ってしまいますが、
(フンディングは寝ていて聴いてないので横に置くとして)
ジークリンデとジークムントは、出だしは一瞬、「あれ?小粒?」と思ったものの、次第にテンションを上げていった印象(途中、寝ていたくせに、偉そうにすみません)。
ジークリンデは譜面台に楽譜を置くも、全く開かずに歌いきりました。

終盤の、寄せては返す音の波、寄せては返しながら白熱し、…という、ワーグナーが音符に仕込んだドラマを、さらにえぐるように増幅、加速するメッツマッハーさんの指揮。
客演の時より、一歩踏み込んだように感じられました。

それにしても、「ツァラトゥストラ…」も、「ワルキューレ」第1幕も、メッツマッハーのこんな急加速、煽り、以前からありましたっけ?
スリリングで快感。
新しいシェフの着任の演奏は、今後を期待させるのに十分な新たな方向性のようなものを感じました。
メッツマッハーのライヴを体験しに、錦糸町に通おうという気になります。
NJPの未来はきっと明るい!
(途中寝ていたくせに、偉そうにすみません。)

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2013年9月 6日 (金)

インキネン/日フィル(2013/9/6)

2013年9月6日(金)19:00
サントリーホール

指揮:ピエタリ・インキネン
日本フィルハーモニー交響楽団

(第653回東京定期演奏会)
ソプラノ:エディス・ハーラー
テノール:サイモン・オニール
バリトン:マーティン・スネル

ワーグナー:ジークフリート牧歌
ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」第1幕

圧倒的!
重厚ではありません。
重厚でなくたって、多弁雄弁、ファンタスティック、シンフォニック!
そう、シンフォニックなのです。
在京オケで一番ピットに入らない日フィルならではと言って良いのでしょうか。
でも、オペラ的でないという不満は皆無。
ワーグナー・サウンドは、まさに「楽劇」です。
スッキリ系の音の中に多彩なニュアンスの宿るインキネンさんらしいワーグナー・サウンド。
日フィルからここまで気合いの入ったワーグナーが鳴るとは。
十分にドラマティック!です。

まずはジークフリート牧歌。
これが出だしから素晴らしいのなんの。
スタイリッシュで、なおかつ豊かな表情を内包する美しい音。
シベリウスやブルックナーの交響曲すら想起させるような深い音。
ワーグナーの交響曲の楽章のような?

続く「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死は、「イゾルデ付き」。
深い深い音で始まり、ふわっと拡散し…。
不調の時の音もよく存じ上げている日フィルの、今宵は最高に出来の良い時の音(失礼!でも、ほめてます)。
日フィルは、豪腕ラザレフさんよりも、実はインキネンさんの方が相性が良かったりして(暴言失礼)。

そして「愛の死」で、イゾルデが声を出すと、空気は一変。
美しく、伸びのある、余裕の高排気量。
それでもオケは、伴奏の守りに入らず、声に触発されたように雄弁。
満場大喝采。
後半に「ワルキューレ」第1幕が控えていなかったら、拍手はもっと続いたかも、という熱の入った拍手でした。
この時点で会場には「来て良かった!」「得した!」「今日はアタリだ!」の空気が充満。

もし、ワーグナーが交響曲作曲家だったら、さぞかし…と思わせておいて、途中から声の魔力でワーグナーの凄さを示すという意図?
深読みしすぎですかね。
でも、仮にそういう演奏会の流れの演出…だとしたら見事に的中!です。

休憩後の「ワルキューレ」第1幕は、恐ろしいほど気合いの入った低弦のざわめく音で始まり、背筋ゾクゾク、鳥肌が立つかのような体感。
ああ、生きていて良かった!
そして、ジークムントとフンディングの声の対比、ジークリンデの伸びのある声、…!

在京オケで一番ピットに入らない日フィルなのに、…いや、だからこそ(?)最初から最後まで弛緩することなく気合い入りまくりのオケの音。
最後列で出番を待つ楽員さんも、お休みモードではなく、目つき鋭く指揮者と歌手を見つめる。
いやー、歌手があんな声を出し、インキネンさんが精緻な棒でオケから日フィルとは思えない(失礼!)音を出していれば、出番じゃなくなって、見つめざるを得ませんよね。

サントリーホールの豊かな残響で鳴るオケと声は、「まるでミキシングして調整したような音」とすら思いました(←ほめているつもりです)。
歌手の皆さん、日フィルを「ものすごい実力のオケ」と思ってしまったのでは?(暴言失礼!)。

それにしてもインキネンさん、恐るべし。
まさに錬金術のオケの音(失礼!)。
重量感はさほどなくても、これだけ音の要素を散りばめ、そのひとつひとつが表情豊かに歌い、輝く。
こういう演奏を聴けると、5回に2回のアタリでも、日フィルの演奏会に通おうとい気になりますね(重ね重ね失礼)。

なお、ステージ上には、両脇には電光式の字幕。
私の席からはハープとコントラバスの影で、両方とも下の方が見にくかったのは、まあ、ご愛嬌。
字幕にかかる経費がいかほどかは存じ上げませんが、少なからずの出費であることは、想像がつきます。
苦しい予算の中からお金を捻出してまで字幕をつけてくれた日フィル事務局に感謝!!

こんな演奏を聴かされたら、普通だったら翌日の当日券を買ってでも、もう一回聴きに行きますけど、行けないのです。
理由は周知の通り…。

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2013年9月 1日 (日)

小林研一郎/東響(2013/9/1)

2013年9月1日(日)14:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:小林研一郎
東京交響楽団

(名曲全集第89回)
ヴァイオリン:大谷康子
チェロ:横坂源
ピアノ:小林亜矢乃

ベートーヴェン:三重協奏曲
ベルリオーズ:幻想交響曲
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲
(アンコール)

コバケンの演奏会がいつもこうだとは言いませんが、コバケンの得意曲ならこうなります!
鳴ります、鳴ります!

まあ、お約束の…。
想定内の…。
…とは言うものの、コバケンの得意曲での“お約束”は、燃える、燃える!

やはりコバケンは、東響か、読響か、都響で聴きたいですね(暴言失礼!)
オケのコンディションの差は歴然(暴言失礼!)
さすがは東響、排気量の大きい高級車のような安定感。
熱演でも爆演でも偶然でもなく、必然の高揚を平然と…。
(楽団員さんのツィッターを拝見すると、平然とではなかったようですが。)

私は名曲全集のリハーサル日数は存じ上げませんが、例えば第1楽章の最後の部分など、もしかして定期演奏会だったら、さらに細部の仕上げが徹底されたのでしょうか?
もちろんそれは、このハイパワーの演奏の中では、枝葉末節のことではありますが。

第3楽章のオーボエは3階客席、第5楽章の鐘はステージ上での演奏。
コバケンはいつもこうやるのかどうか、私は存じ上げませんが、視覚的に面白くて、ストレートに聴こえて来る音響の違和感は、あまり感じませんでした。
(違和感はゼロではありません。)

アンコールの「カヴァレリア…」は、「コバケンさん、またですか?」などという思いは全く感じさせない、甘美極まる魅惑的な演奏。
終演は16:20くらいになったと思いますが、長さを感じさせない後半の演奏。
目が覚めるような。
終わり良ければすべて良し。

…と申しますのは…。

すみません、前半の曲は、途中から爆睡してしまいました…。
コバケンのベートーヴェンは、私は好きな方なので、残念、もったいない。
出だしはオケもソロも良かったですし…。

私の座ったのはステージ後方側の席だったのに、後方席とは思えないほどソロ楽器がくっきり聴こえて、ミューザの音響はどうなってるの?と。
そのチェロの力強い音、ヴァイオリンも負けていない…
…と思っているうちに、睡魔に襲われてしまいました。

演奏がつまらなかったのではなく、私が個人的に疲れていたのです。
最近、いろいろあって、疲れ気味でございまして…。
先週の都響は、会場に向かう電車の中で爆睡したために演奏中は寝ないで済んだのですが、この日は失敗…。
でも、そのおかげで、後半の幻想交響曲の、文字通り「目が覚める」ような演奏を堪能出来たとも言えるかもしれません。

コバケンのうなり声がほとんど気にならないくらいに、パワーいっぱいにオケを鳴らした幻想交響曲。
暑気払いになったのか、さらに暑くなったのか、自分でもよくわかりませんが、私にとっては、日頃のストレスを、いっとき吹き飛ばしてくれたことだけは確かです。

20130901

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