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2014年3月17日 (月)

インバル/都響(2014/3/17)

2014年3月17日(月)19:00
サントリーホール

指揮:エリアフ・インバル
東京都交響楽団

(第766回定期演奏会Bシリーズ)

マーラー:交響曲第9番

前半2楽章はオケも指揮者も微妙に力みがあったような気がしないでもありません。
しかし、後半2楽章の「音」を聴いてしまうと、もう何も言えません。
(言ってますが…)
客席で悶絶寸前、窒息寸前。
今にも自分が声をあげてしまいそうで怖かったくらいです。
稀有の体験に感謝、感謝です!

第1楽章は比較的鋭く強い音で始まったような気がしたのは私だけでしょうか?
インバルさんと都響と言うと、指揮者が鬼の形相をし、奏者が皆、渾身の力演をしていても、極上の音がフワッと(と言ったら言い過ぎかな?)立ち上がるイメージもあるのですが…。

もちろん、ひとつひとつの音が強めの演奏には、強い意思と、並々ならぬテンションを感じ、文句を言う筋合いのものでも、そんな低レベルの演奏でも決してありません。
任期最後、集大成の演奏、それなりの気負いがあって当然。
いや、私の気のせいかもしれないですし、私の座った席の音響だけの問題かもしれません。

そんな“思い”を感じながらの鑑賞でも、それでも、稀有の体験!と言って良い演奏。
一瞬たりとも耳と目と気を、舞台から離せません。

第2楽章の終盤で、おっ、音が溶け合ってきた!と感じたのは私だけでしょうか?
そして、“水入り”でインバルさんが一時、舞台袖に退場し、オケがチューニングをした後の第3楽章以降が、もう呆気にとられる以外ない素晴らしさ。
これを極上の音と言わずして、何を極上の音と言うのでしょう。

…。

…。

第3楽章以降は、客席で受け止めるのが精一杯。
聴いている時の私の表情は、人様にはお見せ出来るものではございません。
涙が出そうで、でも、出す余裕すらなくて…。
身悶えたいけど、動いて雑音出すわけにはいかないB定期の静粛…。

第3楽章の最後でインバルさんが巻きを入れようが、都響の溶け合った音は一切乱れず。

第4楽章を、悶絶しながら、窒息寸前、息も絶え絶えに聴いていた私。
ああ、終わってしまう…なんて考える余裕すらありませんでした。

終演後の山本コンマスからの花束贈呈。
受け取ったインバルさんが、一本ずつ引き抜いて女性奏者への贈呈。

ソロカーテンコール3回(うち1回は山本コンマスと)。
ステージマネージャーが、ステージ上で後片付けをしている団員が引き上げ終わるのを待たせなければ、インバルさんのソロカーテンコールは3回で終わらず、4回になったかも?という会場の熱狂。

立ち会えたことを感謝するしかない、稀有の体験。
終わり良ければすべて良し。

以下、蛇足です。

聴いている時は夢中でしたけど、それでも瞬間、瞬間、色々な雑念が浮かびました。
すでにインバルさん治世下のようだったデプリーストさん最終シーズンのインバルさんののマーラー。
あまりに来演回数が少なくて唖然とした初年度。
次のシーズンに一気に来演回数が増えて、チケット入手が困難に…。

インバルさんの就任が決まった頃の週刊誌の記事。
「せっかく、のだめで有名になったデプリーストさんをクビにして、“過去の人”インバルさんをシェフにする都響」を批判する記事。
いかにも一般の週刊誌らしい論点。
結果がどうなったかは、“歴史”が物語る。

思い起こせば○十年前。私が高校生の頃。
初めて都響を聴いたのは、当時の常任、アツモンさんと都響のマーラーの9番。
ハガキを出して当選し、招待券をいただき、東京文化会館の2階正面に座らせていただきました。
コンマスは確か、小林健次さん。
あの日、この日の都響のステージを予想できるはずもありません。
若い首席奏者は、まだ生まれていなかった?

家庭の事情でチケットをずいぶん無駄にしましたけど、インバルさんと都響の、今回のマーラー・ツィクルスだけは、各曲1回ずつ聴けました。
偶然です。
偶然に感謝するしかありません。

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