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2014年6月の4件の記事

2014年6月27日 (金)

インキネン/日フィル(2014/6/27)

2014年6月27日(金)19:00
サントリーホール

指揮:ピエタリ・インキネン
日本フィルハーモニー交響楽団

(第661回東京定期演奏会)

シベリウス:交響詩「夜の騎行と日の出」
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

明日の2日目はさらに良くなるでしょう…という箇所が無かったとは言いませんが、これで文句を言ったら叱られます。
最後はハイテンション、一種のトランス状態になったオケの音、解像度と溶け合い!

やっぱり第2楽章がスケルツォで、第4楽章でハンマーが3回だと落ち着く私は、古い人間です…。
でも、インキネン様のマーラーは古いタイプの演奏などではなく、モダンなサウンドですし、とても落ち着いて聴いてなどいられませんが…。

インキネン様というと、つい、複雑性、多様性の、高度なバランス感覚による“多律”背反…というイメージがあるのですが、最初は、少し印象が違いました。
この日の私は、席替えをして初のインキネン様だったので、席の位置のせいかな?とも思ったのですが…。

もっとも、「あれ?インキネン様にしては、音が均質過ぎる?」という印象は、各曲、各楽章の最初の方だけで、次第に見晴らしが開けるように音に解像度が増したように感じました。
これは、解釈と言うよりも、指揮とオケの噛み合わせが合って行ったのではないかと思いましたが、真偽は不明。

マーラーの第3楽章の美しいこと!
のたうちまわるようなマーラーではなく、モダンでスタイリッシュと言いたいくらいのインキネン様らしいマーラーですが、それでも愛おしくなるような美しさ。
過度に感情移入せずとも、美しいものは美しい。

各楽章、終盤でオケが少しバテ気味だったような気もしないでもないですが、まあ、特に第4楽章でこれだけ高揚した演奏になればねぇ…。
なお、私の席は直接音を多く浴びる位置だったので、金管の強奏が残響過多になったか否かはわかりません。

演奏終了後、指揮者がいったん引っ込んだ瞬間のオケの皆さんの弾けっぷりを見るのも嬉しいですね。
まんまとノセられちゃったよ…とか、話しているのでしょうか?
でも、明日はさらに良くなるだろうと予想。
私は確かめられませんが…

定期1日目の日フィルの皆さんって、密かに、2日目に備えて体力温存を図ろうとしているのに、指揮者の棒にノセられて寄り切られ、ハイ、結局は今日も指揮者の勝ちでした…になっているような気がするのは私だけでしょうか?
全ての指揮者とは言いませんが、インキネン様、ラザレフ様、ヤマカズ様、…。

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2014年6月24日 (火)

フルシャ/都響(2014/6/24)

2014年6月24日(火)19:00開演
サントリーホール

指揮:ヤクブ・フルシャ
東京都交響楽団

(第772回定期演奏会Bシリーズ)
ピアノ:ピョートル・アンデルシェフスキ

オネゲル:交響的楽章第1番「パシフィック231」
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番
バルトーク:3つのハンガリー民謡
(アンコール)
J. S. バッハ:フランス組曲第5番~サラバンド(アンコール)
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

君子豹変する!…と言うべきか、揺さぶられたくらいではびくともせずに追従する都響の安定感と瞬発力の両立!…と言うべきか…。
美しいけど、突如激しく…

パシフィック231は、フルネさんの遺産の域を超越してしまった新時代の都響の音響?
香しい気品のフルネさんとは違って相当に剛腕に感じますが、音が濁らずに膨らむ。
フワッとではなくボワっと?
水彩画風ではなく油絵風…という比喩が適切かどうか…?。

バルトークのピアノ協奏曲第3番は、こんなに美しくチャーミングなこの曲の演奏、初めてかも…と陶然と聴いていたら、終盤で突如激しくなり(ピアノもオケも)、唖然としているうちに終結。
切り替わった“その瞬間”を、私は認識出来ず…。
もう一回聴いてみたい…。

切り替わる前は、何とも魅惑的な旋律美を歌わせるピアノに、
「ああ、22世紀の人類は、この曲を、モーツァルトのように奏で、聴くのかな…」
などと思っていましたが、最後はかぶっていた仮面をかなぐり捨てて、やっぱりバルトーク!

アンデルシェフスキさんの、再びチャーミングに戻った美しいアンコール。
フルシャ様は、ホルンの横の空いている席に座ってしっかり鑑賞(研究?)。
2曲の演奏が終わった後は、パート譜をめくってみたり…。

そして、今時のオケは、春の祭典くらい日常茶飯事…にしても、都響の気負いの無さ。
気が抜けているわけではなく、十分に気合いが入っているのに、力みにならず。
フルシャ様の軽い揺さぶりや引っ張りも、微細な動きも、難なく追従。
全く破綻のない豪演。

これだけ「動き」が「音」に高効率で変換されたら、指揮者もさぞかし気持ちが良いのでは?(…と素人の私は思ってしまいましたが、さて?)
会場にいてステージに注目していた私も、視覚と聴覚の完全一致は、本当に気持ち良かったです。

20140624

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2014年6月17日 (火)

飯守泰次郎/東京フィル(2014/6/17)

2014年6月17日(火)19:00
サントリーホール

指揮:飯守泰次郎
東京フィルハーモニー交響楽団

(第849回サントリー定期シリーズ)
ソプラノ:浜田理恵

R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
R. シュトラウス:4つの最後の歌
R. シュトラウス:楽劇「サロメ」より「7つのヴェールの踊り」
R. シュトラウス:歌劇「カプリッチョ」より
R. シュトラウス:「ばらの騎士」組曲

細かい(細かくないか…)アンサンブル的には、いろいろあったにせよ、雄大なる音の大河に酔いしれ…。

飯守さんらしい重厚な音が地鳴りをとどろかすかと思いきや、抜けの良い爽快な音がスパッと立ち上がり、ちょっと意外でした。
透明感のある、すなわち、濁りのないオケの音。
ところどころ合わないのはご愛敬。
目くじらを立てるよりも、楽しんだ方が勝ち。

「カプリッチョ」の一曲目、素晴らしい弦楽六(違うかな?)重奏(指揮者なし)には、飯守さんはリハーサルでどれくらい関与していたのでしょう?
三浦コンマスのリード、出てくる音の生命力!
あのトップ奏者の皆さんの音を聴いていたステージ上を埋め尽くしたオケの皆さん、その後のオケの演奏(指揮者登場)では、めちゃくちゃ発奮したのでは?

あの棒に慣れているシティ・フィルとの差が出たような気もしないでもないですが、シティ・フィルでは聴けないような“音”が聴けたこと事実であり、ますます新国立のピットが楽しみなるとともに、もっと(たとえば「ばらの騎士」とかを)振ってほしいというわがままな欲望が出てまいります。

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2014年6月 1日 (日)

マルク・アルブレヒト/都響(2014/6/1)

2014年6月1日(日)14:00
サントリーホール

指揮:マルク・アルブレヒト
東京都交響楽団

(プロムナードコンサートNo.358)
ホルン四重奏:
ベルリン・フィルハーモニック・ホルン・カルテット

モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲
        (遅れていったため未聴)
シューマン:4本のホルンと管弦楽のための
       コンツェルトシュテュック

       (遅れていったため、第3楽章途中から鑑賞)
R.シュトラウス(ドン・ハダッド編):
    ティル・オイレンシュビーゲル・ブルース
(アンコール)
クラウス・ヴァレンドルフ:地下鉄ポルカ(アンコール)
ブラームス(シェーンベルク編曲):ピアノ四重奏曲第1番

遅刻してめげそうになりましたが、協奏曲が終わる前に行って良かったです。

一曲目が「フィガロの結婚」序曲であることがうらめしい。
シューマン:コンツェルトシュテュックの第1楽章途中にホールに到着。
「休憩後からかな?」と思ったら、第2楽章の前に入れてくれるとのことで、扉の前で待機。
しかし、やっぱり入場するほどの間合いは無く第2楽章へ突入。
遅刻、諦め、期待、落胆…の後、第3楽章の“音の大きなところ”で入場させてくれるとのことになり、入って行ったら2階席後方のお客様にジロリと見られました。
そりゃそうですよね、私だって逆の立場ならねぇ…。

そのコンツェルトシュテュック、“想像していた通り”の素晴らしさ!
“想像していた通り”=期待していた通り=かなり。
最後の方だけでも聴けて良かったという気分と、最初から聴けなかった悔しさと…。
わかっちゃいるけど、驚くほど上手い。
よく響く。
この音を快感と言わずして、なんと言う?

でも、抱腹絶倒のアンコール、地下鉄ポルカを“体験”出来て良かった!
「はい、ご一緒に!」と言われたって、とてもついていけないです。
“遅刻立ち聴き”だったので抱腹絶倒はどうしたものか、困りました。
でも、ああ、一曲目が「ティル・オイレンシュビーゲルの愉快ないたずら」だったら、だったら二曲目に間に合ったのに…いう思いも少々…。
でもまあ、この日は「遅刻しても後半だけは聴こう!」と思っていたので、喜ぶべきことでしょうね。

さて、休憩中から着席。

シェーンベルクの側面を強めに出した演奏ですかね?
まだ「こういうのが正攻法のアプローチ」というのが世間一般に確立していない曲と言っても良いのかな。
驚くほど多様な要素を内包し、「あ、こんな音もあったんだ!」と思うような演奏なのに、これまた驚くほどきれいに溶け合って美しい音。
細かい指揮にぴったり追従、しかし自然な、自然な音の流れ。
都響は本当に素晴らしい!

前述のように、音はきれいに溶け合っているのに分解能も高い。
じっくり解きほぐすように振る場面も多く、単に勢いで流す演奏ではありません。
じっくり見事に構築した…という印象が強かったですが、流れがよどむこともなく自然で、曲本来の高揚が、自然に音に乗ったような演奏。
“興奮”よりも“感銘”でした。

20140601

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