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2015年7月 1日 (水)

ロト/読響(2015/07/01)

2015年7月1日(水)19:00
サントリーホール

指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト
読売日本交響楽団

(第550回定期演奏会)
ヴァイオリン:郷古廉

ブーレーズ:「ノタシオン」から第1、7、4、3、2番
ベルク:ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」
ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉
(管弦楽版)

実は3曲とも、私の「やや苦手」な曲。
…なのに足を運んだのは、見栄が半分、ロト様なら苦手を克服させてくれるかも…が半分。
そして、その通りになりました、たぶん。

一曲目のブーレーズの「ノタシオン」。
苦手曲だったはずなのに、めくるめく音響、炸裂する音響に耳が釘付け。
もしかして「作曲家の自作指揮は意外と面白くない」という法則は、大作曲家で大指揮者のブーレーズ様にまで当てはまるのか?…と思ってしまったくらい。

そして、この曲の終わり方が、なんとなく最後のハイドンの終わり方と符合しているようにも感じました。

ベルクのヴァイオリン協奏曲も、これまた苦手曲…だった…。
なのに「この曲、こんなに雄弁多弁でしたっけ?」という目から鱗。
「ヴォツエック」の作曲家ですねぇ…と言いたくなるくらい、今にも「言葉」が寄り添いそうな音楽、独奏もオケも。
これだけ生き生きと飛び跳ねるような生命感の後だから最後の静寂が、なんとも言えない浄化の体感。

郷古さん、それなりに昔から聴いているから「若い」と思わないのですが、まだ21歳ですって。
ロト様を前に、まったく動じずに凄い。
カーテンコール中、オケのメンバーが、ソリストにこれだけ激しく拍手を贈るのもあまり見たことがないような…。

そして、極めつけは私の大の苦手曲、ハイドンの十字架上のキリストの最後の7つの言葉。
ハイドン好きを自認しているのに、苦手なものは苦手。
それが…。
こんなにあちこちに仕掛け(と言うほどあざとくないですが)が散りばめられ、ハッとする美しさに満ちた曲だったとは…。
仕掛けたのは指揮者なのか、作曲家なのか、いや、おそらくその両者が…。

この曲、その昔、俳優さんの語りを挿入しながら、淡々と弾かれた(ように感じた)弦楽四重奏版を聴いたのがいけなかったのかな…。
実はあれ以来、敬遠していました。

ロト様の指揮の手の動きが微妙過ぎるせいか、読響のアンサンブルの問題かは、門外漢の私にはわかりませんが、所々、微妙に音がずれ?(ミスと言うほどではない)。
でも、そんなことは横に置いて良い充足感。
共演を重ねれば変わるかもしれませんね。

3曲とも苦手曲という、ロト様が振らなかったら行かなかったかもしれない演奏会。
指揮者の名前に釣られて行って正解でした。

もっとも、出張疲れで前日までへばっていて、この日はだいぶ疲れが緩和した体感だったので聴きに行って、結構楽しんだのですが、やっぱり最後の方は電池切れになりかけて、最後の地震の曲になって実はホッとしたりして…。
でも、音楽の力は偉大です。
疲弊感が、心地良い疲労感に変換されました。

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