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2015年7月17日 (金)

尾高忠明/東フィル(2015/07/17)

2015年7月17日(金)19:00
サントリーホール

指揮:尾高忠明
東京フィルハーモニー交響楽団

(第867回サントリー定期シリーズ)

マーラー:交響曲第9番

のたうち回るような演奏ではありませんが、この高揚感!
冷徹に構築した機能美でもありませんが、複雑性の均衡をこの熱演(と形容して良いのでしょうか?)で成し遂げるとは!

マーラーって、この曲で、この世に別れなど告げていません。
この曲を聴くと、もしマーラーが15番まで交響曲を書いていたら、どんな複雑奇怪な音楽が誕生したのだろう?とすら思います。

それなのに、これだけの高揚感ながら、どこか清らかな…純度と言うか…おどろおどろしくない…高潔な印象もありました。
シベリウスのような側面を内包したマーラー演奏と言ったら言い過ぎでしょうか?

生演奏ですから、細部のことはそれなりにあります。
でも、それをいちいちほじくることに意味はありません。
むしろ、音楽に、指揮に集中し、ためらいなく、積極、果敢に攻める演奏をした東フィルを心より讃えるべきでしょう。
もちろん、それを導いたのは尾高さんの確信の、渾身の指揮です。

尾高さんって、もしかしたら、今の年齢が、肉体(が衰えを隠せなくなる前)と精神(の円熟)のバランスが取れた、人生最高の時期にいるのかもしれません。

なお、この日は第3楽章の前にオケのチューニングがありました。
あそこでチューニングを入れるのと、入れないのと、どちらが良いかは、私は一概には言えませんが、長丁場における客席の緊張を、ほんのひと時、解きほぐす効果はあったような気もします。

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