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2016年2月12日 (金)

カンブルラン/読響(2016/02/12)

2016年2月12日(金)19:00
サントリーホール

指揮:シルヴァン・カンブルラン
読売日本交響楽団

(第555回定期演奏会)

モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
マーラー:交響曲第7番「夜の歌」

最初、曲目を見たときは「題名だけで並べちゃって…」と思いましたが、聴いてみると意外と心地良い組み合わせでした。

2曲続けて間合いを置かずに演奏…のわけはなくて、ちゃんと休憩15分を挟んでの演奏(当たり前)。
純度の高いモーツァルト。
ただ美しく鳴らしているだけのようでいて、素晴らしい感興。
強調されてはいないけど切れ味があり、シャープ目のサウンドがキビキビと、やや速め(楽章によってはかなり速め)のテンポ。
ピリオド・スタイルではありませんが、きりりと締まったモーツァルトです。

後半のマーラーも、極めて純度の高い演奏。
煽らない。
力まない。
(真っ赤な赤鬼のような形相で指揮しているにしても。)
なのに音楽は自然と高揚(紅葉?)し、白熱し、瞬時にまた弱音に戻り…。
興奮と言うよりは、感銘と言った方が良い体感の名演、銘演。

“ピュアトーン”と形容される指揮者は他にいらっしゃいますが、この演奏も“カンブルラン様流のピュアトーン”ではないでしょうか。
がなり立てず、バカ騒ぎにせず、格調高く鳴らし、それでいて全く物足りなくない、精神が浄化されるような浮揚感。

がなり立てないからこそ、一気に弱音に変貌する場面も、無理なく濁りなく鳴らす。

この曲は、複雑系を包み込んで調和にしてしまう演奏もあれば、複雑系をありのままに鳴らしてさらけ出す演奏もあると思います。
カンブルラン様の演奏は後者ですかね。

“コントロールし過ぎ”と感じる方がいらしてもおかしくない、オケを完全に掌握した演奏。
私はポジティヴにとらえました、いや、感じました。

20160212

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コメント

いつも勝手なコメントでごめんなさい。
「複雑系をありのままに鳴らしてさらけ出す」。そう、そこなんですよね。その分、全体の見通し、がっしりとした構築という点では弱くなる。難解な素材をそのまま放り出されて、なんだか落ち着かない気分になります。演奏も珍しく凝集度が低くやや散漫な印象。いつもと違うエリア(LB)で聴いたせいでしょうか?以前6番等で見せたような、耽溺することなく曲の新たな面白みを提示してくれるカンブルランらしさを、今回は感じられませんでした。ブラボーが盛んに飛び交うステージを眺めながら、単にインバル=都響の演奏が忘れられないだけかも知れない、等と考えておりました。

投稿: 黒猫 | 2016年2月14日 (日) 20時53分

黒猫さま
いつもありがとうございます。
そうです、そうなんです、私もインバル/都響を思い出しました。
「インバルと全然違う!」と。
どちらが好きかと問われたら、私もインバルの方かもしれません。
でも、カンブルラン指揮の新世界とか、トゥーランガリーラとかを思い出したら、許せちゃいました。(^^)

投稿: 稲毛j海岸 | 2016年2月14日 (日) 21時23分

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