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2016年5月26日 (木)

新国立劇場「ローエングリン」(2016/05/26)

2016年5月26日(木)19:00
新国立劇場

ワーグナー:ローエングリン

かなり久しぶりに半休をとって平日マチネへ。

新国立のオペラは、同じ演目であっても日によって結構違うようなので、「初日は極力避け、なるべく後半の方の上演を」と思っていますが、この日は2日目。
もっとも、ネット上では、初日の上演も好評だったようです。

この上演、フォークトさんが2012年に続いて歌うのが目玉でしょうが、脇を固める歌手もかなりの布陣。

まず、会場に入ったとたん、ピットのオケのやる気のある(失礼!)練習が耳に飛び込んできて、あ、こりゃ良いかも…と思って、その通りでした。

第1幕は、尻上がりに白熱して行った印象ですが、出だしの序曲も、2日目の東フィルは思えない(失礼!)音の仕上がりだったので、スタートラインが高くてめでたしめでたし。
こりゃフォークト様の一人舞台じゃないね…と思っていても、いざ登場するとフォークト様の美声に聴き惚れるしかありません。
割を食ったのがエルザ役のマヌエラ・ウールさん。
かなりの美声で、一人で歌っているとうっとり聴き惚れますが、デュエットでフォークトさんと歌うと、相手が悪い。
男の私ですら、フォークト様の美声に聴き惚れてしまいます。

さらには、第1幕の最初の方で歌っていたときは好調でしたが、フォークト様が出てきた直後は、声に緊張感が走っっていたように感じたのは私の気のせい?
もっとも、それ以降は無問題でした。
フォークト様を別格とすれば、聴けて良かった歌手ではあります。(キャリアもかなりのものですが)

そして、第2幕も、陶酔と白熱のひと時。
フォークト様は凄いけど、やはり一人舞台でない布陣。
フリードリヒ、オルトルートの悪役(?)2人も、かなりの芸達者の歌唱。
本気で喧嘩売ってるような声。
あまり動きのない演出だから、余計に声の劇的さが際立っていたかもしれません。

「王にも諸侯にも断ることが許されている(私を誰だと思っている、フォークト様だぞ!…とは歌ってない)」は別格として、第2幕もエルザ役のウールさんが、揺れる心情を声で体現して見事。

第3幕の後半はフォークト様の一人舞台になりかけましたが、そういう設定だし、第3幕にピークを持ってきたのだろうから無問題。
文字通り神がかった時のフォークト様はこの世のものとは思えない崇高さの極致。

フォークト様が頭ひとつ出ているとは言え、この上演は満足度高し。
2日目にしてピークが来てしまったのか、まだまだ良くなるのか…。

演出は、広い空間は意図的らしいですど、人々(合唱)の動きで色々表しているんですかね??
私にはよくわからず。
第3幕でローエングリンの身分が明かされるあたりで、人々の動きに寂寥感のようなものを動きに感じたけど、正しいかどうかは不明。

あと、飯守泰次郎さんの大ファンなので控えめに言いますが、この巨大な舞台と音響を指揮して鳴らした飯守泰次郎さんは、やっぱりただ者ではありません。
飯守さんが、いま、新国立の監督としてピットに入ってて、こうして指揮をしているのは本当に慶賀の至り。
オケの雄弁多弁だけでなく、コーラスや歌手を導いたのも(煽ったのも)マエストロのはず。
私の席からピットは見えなかったですけど。

ちなみにこの「ローエングリン」のプロダクション、前回のペーター・シュナイダーさんの時は、先行抽選でB席2階席を買ったのですが、後ろの方の席で、この日の4階の端の方がまだ視覚的にも音響的にも良かった印象です。
ちょっと驚いたのが、舞台の奥の方での歌唱でも、4階席まで声が届いてきたこと。
舞台装置が反射壁になったのかどうかは不明。

皆様働いている平日の昼間に遊びほうけて申し訳ありませんでした。

スタッフ
指揮:飯守泰次郎
演出:マティアス・フォン・シュテークマン
美術・光メディア造形・衣裳:ロザリエ
照明:グイド・ペツォルト
舞台監督:大澤裕

キャスト
ハインリヒ国王:アンドレアス・バウアー
ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト
エルザ・フォン・ブラバント:マヌエラ・ウール
フリードリヒ・フォン・テルラムント:ユルゲン・リン
オルトルート:ペトラ・ラング
王の伝令:萩原潤
ブラバントの貴族Ⅰ:望月哲也
ブラバントの貴族Ⅱ:秋谷直之
ブラバントの貴族Ⅲ:小森輝彦
ブラバントの貴族Ⅳ:妻屋秀和

合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
協力:日本ワーグナー協会
芸術監督:飯守泰次郎

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