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2016年5月の18件の記事

2016年5月28日 (土)

ウルバンスキ/東響(2016/05/28)

2016年05月28日(土)18:00
サントリーホール

指揮:クシシュトフ・ウルバンスキ
東京交響楽団

(第640回定期演奏会)
ピアノ:アレクサンダー・ロマノフスキー

プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番
バッハ(シロティ編):プレリュードロ短調
(アンコール)
チャイコフスキー:交響曲第4番

艶やかで美しいプロコフィエフ。
プロコフィエフというと、耳を刺激する印象が強いのですが、この演奏には刺激的なところはほとんど無く、高貴な香りが立ち込めます。
オケの音もピアノにふさわしい同系統?の音。
もしかしたら、指揮者がピアノの音にふさわしい音にオケを染め上げたような気もします。
ウルバンスキさんなら、ならそれくらい、簡単にできるかもしれません。
(締め上げられる…いや、磨き上げられるオケの皆さんにとっては「簡単に」ではないかもしれませんけど。)

後半のチャイコフスキーは「え?こういう曲だったっけ?」と言うくらい新鮮に感じられた演奏。
ある意味、「変わった演奏」と言えるかもしれませんが、説得力があることも事実です。
聴き終わった後は、「これが必然」に思えてきます。

多彩な表情を駆使し、次々と繰り出し、ウルバンスキさんの音の引き出しの多いこと!

いっとき感情を爆発させたかと思うと、切々と悲しみ、平穏の喜びをかみしめ、ざわめき…。
なるほど、チャイコフスキーの後の世にはマーラーが出てくるわけか…とすら思えてくる演奏。

これだけ多彩な表情に仕上げるには、おそらくリハーサルで相当に音を練り上げたのでしょう。
例えば楽章最後のティンパニの連打にしても、一本調子にならず、弱、中、弱、強…と、かなり多彩。
テンポにしても、微弱音とスローテンポの合わせ技で、ぐっと緊張感を醸しだし、空間を制圧。

以前、楽団員の方のツィートで、「何を振ってもウルバンスキさんの音」のようにはならない指揮者…というのを読んだ気がします。
一聴衆の私も「ウルバンスキさんはこういう指揮者だ」というレッテルが貼りにくい指揮者だなぁ…と思っていたので、そのツィートを拝見してなるほど!と思いました。

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下野竜也/新日フィル(2016/05/28)

2016年5月28日(土)14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:下野竜也
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第559回定期演奏会)
ピアノ:トーマス・ヘル
合唱:東京藝術大学合唱団

三善晃:管弦楽のための協奏曲
矢代秋雄:ピアノ協奏曲
バッハ(ブゾーニ編):我、汝を呼ぶ、主イエス・キリストよ
(アンコール)
黛敏郎:涅槃交響曲

曲のタイトルは別として、序曲、協奏曲、ソリストアンコール、交響曲の「普通の」定期演奏会。
普通に素晴らしい定期演奏会。
「難しい曲を並べた」演奏会にせず、「普通の」「音を楽しむ」演奏会に導いたのは下野さんです。

この日の作品を「現代」音楽と呼ぶ時代は既に終わったかのよう。
指揮者やソリストが曲に思い入れを持って演奏しているのが伝わってきます。

後半の涅槃交響曲は、緊張や葛藤から調和と高揚へ…と単純に考えて良いのかわかりませんが、単純でない作りの大作をここまでエネルギーを凝縮し、発散させた下野さんに脱帽。
1階客席に陣取ったバンダによる天然サラウンドも素晴らしい。
下野さん、この曲がドヴォルザークの6番と同じくらい好きなのでは?…と言いたくなるくらいの作品に対する敬愛すら感じられた指揮。
前回の読響定期で指揮したときも凄かったです。)
作品は、何回聴いても「なんじゃこりゃ」に始まって、最後は精神の高揚に至る不思議な曲ですが、まさに「交響曲」かもしれません。

東京藝術大学合唱団の皆さん、普段と違う発声をして、元に戻すの、大丈夫ですか?と言いたくなるような合唱ですが、すでに「古典」に入りつつある涅槃交響曲を、オケの定期で歌う機会を得たことは貴重でしょう。

演奏会全般を通して、ごく一部に、まだ音の多少の磨き上げの余地はあったかもしれません。
しかし、演奏される機会の多くはない曲を定期に持ってきて、定期レベルの演奏に仕上げただけでなく、「とりあえず音にしてみました」などというレベルではない熱演をしてくれて、文句を言うどころか、感謝してもしたりない充足感。

日本人作曲家の作品って、やっぱり、「お呼ばれ」のステージではなく、オケの主催公演である定期演奏会で聴きたいと思います。
(都響定期で聴いたときなどにも、そう思います。)
集客を始め、なかなか一筋縄でいかないことは理解してはおりまするが…。

演奏会冒頭に1曲、義理で演奏するかのような日本人作曲家の作品は、面白くないことが多いような…。
日本人作曲家と言えども、鳴らす責任は指揮者にあるのであって、指揮者が本気だと、演奏も面白くなるのは古典だろうと現代音楽だろうと同じ。
下野さんが、NJPの定期演奏会で振るからには、面白くなるのは必至でした。

なお、開演前にはロビーコンサートがありました。

新日本フィル・パーカッションセクション

ライヒ:木片のための音楽

「間もなくロビーコンサートが始まりま~す … 始まりましたぁ」
「え?」
打楽器セクションの皆様が木片を叩きながら、一人一人登場。
ただの木片(かどうかはともかく)がプロが叩くとこういう音が鳴るという見本。
新日本フィルのロビーコンサートを聴くのは私は2回目ですが、2回目とも、本編の演目とのつながりも考えて選曲しているのではないかというセンスの良さ。
好感です。
トークも面白くてウケてました。
早めに行って良かったです。

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2016年5月26日 (木)

新国立劇場「ローエングリン」(2016/05/26)

2016年5月26日(木)19:00
新国立劇場

ワーグナー:ローエングリン

かなり久しぶりに半休をとって平日マチネへ。

新国立のオペラは、同じ演目であっても日によって結構違うようなので、「初日は極力避け、なるべく後半の方の上演を」と思っていますが、この日は2日目。
もっとも、ネット上では、初日の上演も好評だったようです。

この上演、フォークトさんが2012年に続いて歌うのが目玉でしょうが、脇を固める歌手もかなりの布陣。

まず、会場に入ったとたん、ピットのオケのやる気のある(失礼!)練習が耳に飛び込んできて、あ、こりゃ良いかも…と思って、その通りでした。

第1幕は、尻上がりに白熱して行った印象ですが、出だしの序曲も、2日目の東フィルは思えない(失礼!)音の仕上がりだったので、スタートラインが高くてめでたしめでたし。
こりゃフォークト様の一人舞台じゃないね…と思っていても、いざ登場するとフォークト様の美声に聴き惚れるしかありません。
割を食ったのがエルザ役のマヌエラ・ウールさん。
かなりの美声で、一人で歌っているとうっとり聴き惚れますが、デュエットでフォークトさんと歌うと、相手が悪い。
男の私ですら、フォークト様の美声に聴き惚れてしまいます。

さらには、第1幕の最初の方で歌っていたときは好調でしたが、フォークト様が出てきた直後は、声に緊張感が走っっていたように感じたのは私の気のせい?
もっとも、それ以降は無問題でした。
フォークト様を別格とすれば、聴けて良かった歌手ではあります。(キャリアもかなりのものですが)

そして、第2幕も、陶酔と白熱のひと時。
フォークト様は凄いけど、やはり一人舞台でない布陣。
フリードリヒ、オルトルートの悪役(?)2人も、かなりの芸達者の歌唱。
本気で喧嘩売ってるような声。
あまり動きのない演出だから、余計に声の劇的さが際立っていたかもしれません。

「王にも諸侯にも断ることが許されている(私を誰だと思っている、フォークト様だぞ!…とは歌ってない)」は別格として、第2幕もエルザ役のウールさんが、揺れる心情を声で体現して見事。

第3幕の後半はフォークト様の一人舞台になりかけましたが、そういう設定だし、第3幕にピークを持ってきたのだろうから無問題。
文字通り神がかった時のフォークト様はこの世のものとは思えない崇高さの極致。

フォークト様が頭ひとつ出ているとは言え、この上演は満足度高し。
2日目にしてピークが来てしまったのか、まだまだ良くなるのか…。

演出は、広い空間は意図的らしいですど、人々(合唱)の動きで色々表しているんですかね??
私にはよくわからず。
第3幕でローエングリンの身分が明かされるあたりで、人々の動きに寂寥感のようなものを動きに感じたけど、正しいかどうかは不明。

あと、飯守泰次郎さんの大ファンなので控えめに言いますが、この巨大な舞台と音響を指揮して鳴らした飯守泰次郎さんは、やっぱりただ者ではありません。
飯守さんが、いま、新国立の監督としてピットに入ってて、こうして指揮をしているのは本当に慶賀の至り。
オケの雄弁多弁だけでなく、コーラスや歌手を導いたのも(煽ったのも)マエストロのはず。
私の席からピットは見えなかったですけど。

ちなみにこの「ローエングリン」のプロダクション、前回のペーター・シュナイダーさんの時は、先行抽選でB席2階席を買ったのですが、後ろの方の席で、この日の4階の端の方がまだ視覚的にも音響的にも良かった印象です。
ちょっと驚いたのが、舞台の奥の方での歌唱でも、4階席まで声が届いてきたこと。
舞台装置が反射壁になったのかどうかは不明。

皆様働いている平日の昼間に遊びほうけて申し訳ありませんでした。

スタッフ
指揮:飯守泰次郎
演出:マティアス・フォン・シュテークマン
美術・光メディア造形・衣裳:ロザリエ
照明:グイド・ペツォルト
舞台監督:大澤裕

キャスト
ハインリヒ国王:アンドレアス・バウアー
ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト
エルザ・フォン・ブラバント:マヌエラ・ウール
フリードリヒ・フォン・テルラムント:ユルゲン・リン
オルトルート:ペトラ・ラング
王の伝令:萩原潤
ブラバントの貴族Ⅰ:望月哲也
ブラバントの貴族Ⅱ:秋谷直之
ブラバントの貴族Ⅲ:小森輝彦
ブラバントの貴族Ⅳ:妻屋秀和

合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
協力:日本ワーグナー協会
芸術監督:飯守泰次郎

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2016年5月24日 (火)

カラビッツ/読響(2016/05/24)

2016年5月24日(火)19:00
サントリーホール

指揮:キリル・カラビッツ
読売日本交響楽団

(第558回定期演奏会)
フルート:エマニュエル・パユ

プロコフィエフ:交響的絵画「夢」
ハチャトゥリアン:フルート協奏曲
武満徹:エア
(アンコール)
プロコフィエフ:交響曲第5番

「パユ様に失礼がないように!」という重圧から解放された喜びを爆発させたかのような快演!
休憩後のプロコフィエフの演奏…と言うより、指揮のことです。

P席から見ていると、指揮者の目つきからして、前半と後半は雲泥の差です。
プレッシャーから解放されてのびのび!
逆に、パユ様の「格」を見せつけられた思い…。

リズム感よりも流麗感を前面に出した演奏ですが、アバウトな演奏ではなく、ひとつひとつの音を完璧に仕上げた上で、積み重ね、織り重ね、最後に均質化して、それを一気に流し出した美しくも激しい演奏。

前半で帰らなくて良かった…。

その前半ですが、一曲目のプロコフィエフの「夢」は、管楽器の弱音にはもう少し美しいニュアンスを望みたくなる、いかにも「前座」の演奏(失礼!)

パユ様の吹く協奏曲は、ヴァイオリン協奏曲の編曲。
ランパルさんの編曲に、パユ様がさらに手を入れているとのこと。
確かに、パユ様の超絶技巧は素晴らしい。
ただ、私の席の音響のハンディで、会場の大熱狂ほどには没入できず。
第1楽章や第3楽章の技巧を駆使した速い楽章よりも、第2楽章のような、しっとりと吹くところの方が好感でした。

このフルート協奏曲への編曲、オーケストラ・パートには手を入れず、ヴァイオリン・ソロだけをフルートに移植したとのことですが、パユ様の独奏にオケの木管パートが重なる箇所多数。
P席では、オケの木管パートの方が距離が近いので、パユ様のソロを打ち消す作用が…。
正面で聴いた皆様とは、きっと正反対の印象でしょう。

演奏終了後も、指揮者はパユ様を立てて、固い、固い、ぎこちない。
「どっちが格上なんだよ?」と思いましたが、間違いなく「パユ様が格上」だったのでしょう。

パユ様のアンコールは、独奏だけに音響的なハンディはあまり感じずに聴きましたが、途中、盛大な咳が、何度も何度も会場に響き、また意気消沈してしまいました。

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2016年5月21日 (土)

ネーメ・ヤルヴィ/N響(2016/05/21)

2016年5月21日(土)15:00
NHKホール

指揮:ネーメ・ヤルヴィ
NHK交響楽団

(第1836回定期公演Cプログラム)

カリンニコフ:交響曲第1番
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」

「カリンニコフが素晴らしい、素晴らしいと皆さんおっしゃるけど…??」
「そんなに素晴らしいですかねぇ…??」
とひねくれて思っていた私。
生で聴いたら、その考えは覆りました(すみませんでした)。
こりゃ、素晴らしい!!

もっとも、もちろん曲が素晴らしいことは異論を言いませんが、ネーメ・ヤルヴィさんとN響の演奏が素晴らしかったことが大きいと思います。
N響から柔和で美しい香りのような音が立ち上る。
絶妙の音と言って良いでしょう。

そして、その“絶妙の音”は、後半の「田園」も。
うーーん、名人芸としか言いようがない絶妙の音。
(「絶妙の音」という言葉ばかり並べ立ててすみません。)
微弱音も駆使して、まるで舞台の照明の色が次々と切り替わっていくような体感を、音だけで実現。
指揮棒の魔術と言うよりは、指揮者が立っているだけで魔術。
私の座っている席からはヤルヴィさんの表情はあまり見えませんでしたが、最初のうちは、あの動作から、どうしてああいう音が鳴るのだろう?と思って聴いていました。
しかし聴き進むにつれて、指揮者の存在そのものが、そして、ちょっとした動作の全てが音楽を作っているのが見て取れるように…。
人間国宝級の至芸だったかもしれません。

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ワード/新日本フィル(2016/05/21)

2016年5月21日(土)11:00
すみだトリフォニーホール 

指揮:ダンカン・ワード
新日本フィルハーモニー交響楽団

(第55回新・クラシックへの扉
 ~土曜の名曲コンサート~)
ピアノ:フランチェスコ・トリスターノ

モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」
J.S.バッハ:ピアノ協奏曲第1番(BWV1052)
バッハ:メヌエットニ短調
~トリスターノ:ラ・フランシスカーナ
(アンコール)
シューマン:交響曲第3番「ライン」
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
(アンコール)

朝行った病院が採血だけだったので早く終わり、ついつい来てしまいました午前11時の錦糸町。

指揮のダンカン・ワードさん、事前情報は私は全く持ち合わせていませんでしたが、なかなか素晴らしい。
「若手指揮者として世界を回って経験を積んでいる最中なら、手抜きはないだろう」などと、斜に構えて聴きに行ってすみません。

モーツァルトの「プラハ」は、今どきでは普通の快速テンポかもしれませんが、せかせかと先を急がず、単調にならず、微細なアクセントの振幅を織り交ぜて快感、好感。
NJPも第1ヴァイオリンが8人の少数精鋭で緊密の響き。
いやー、朝の11時にこういうモーツァルトを聴けるとは、極楽、極楽。
しかし、まだ続きます。

トリスターノさんのピアノ独奏でのバッハのピアノ協奏曲は、ソリスト、指揮者、コンマス崔さんの3角形が、かなりの至近距離でお互いに顔を見合い、目を見合っての、これまた緊密に奏でられた演奏。
ピアノの周りには「ピアノという媒体」を超越した空気が。
トリスターノさん、うわさ通り?只者ではなさそう。

その「ピアノという媒体を超越した空気」は、アンコールではさらに!!!

そして休憩後のシューマンの「ライン」。
これもワクワク感満載の素晴らしい演奏。
前半の2曲と少し印象が違って、縦の線を無理に揃えない感もありましたが、次々と湧き上がる美しい旋律を全て際立たせ、終結に向けて急がずに高揚させる正攻法。

アンコールのルーマニア民族舞曲も、縦の線より横の線を重視した演奏で、こちらは短い曲なので終結に向けて一気に駆け抜ける快演。
重松さんのクラリネットソロは今日も絶妙。

指揮のワードさんには、終演後のカーテンコールでのお決まりの、楽団員さんが起立せずの拍手も、義理での拍手ではないように感じました。
NJPとの相性も良さそうです。

定期演奏会で噛み合わなかった時(最近は減っていますが)よりも、はるかに素晴らしかったような気もする新・クラシックへの扉でした。←暴言すみません。

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2016年5月20日 (金)

ラザレフ/日フィル(2016/05/20)

2016年5月20日(金)19:00
サントリーホール

指揮:アレクサンドル・ラザレフ
日本フィルハーモニー交響楽団

(第680回東京定期演奏会)
【ラザレフが刻むロシアの魂SeasonⅢショスタコーヴィチ5】

チャイコフスキー:組曲第1番
ショスタコーヴィチ:交響曲第6番

20時40分くらいには終演。
短い演奏会になりましたが、充実していて物足りなさ皆無。

「交響曲の第3楽章(終楽章)をアンコールするのでは?」と予想していましたが、そんなことはありませんでした。
第3楽章が始まった瞬間、気合いの入り具合で、「アンコールは無さそう」とわかりましたが。

前半のチャイコフスキーは上質の布の手触りのよう。
磨き上げた上に、つや消し加工まで施したような芳しい音がホール空間を包む。
極上、極上。

初期の頃は「繊細さはインキネンさんの方が上かな?」と思ったこともありましたが、ラザレフさんが求めていたのは、こういう“強奏でも飽和しない繊細さ”だったのでしょう。

後半のショスタコーヴィチでは、前半で高貴だった方が、ベールを脱いで野獣に変身したような感もありましたが、それはそれでラザレフ節の炸裂を堪能。
前半に比べてごく一部に荒削りの感もあったとは思います。
でもそれをあげつらうことに意味はありません。
逆にそれがパワー炸裂感を強めていたことも事実です。

第3楽章で最強奏になっても飽和感は無し。
後味ももの凄く良い演奏会でした。

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2016年5月15日 (日)

尾高忠明/N響(2016/05/15)

2016年5月15日(日)15:00
NHKホール

指揮:尾高忠明
NHK交響楽

(第1835回定期公演Aプログラム)
ピアノ:チック・コリア
ピアノ:小曽根真

武満徹:波の盆
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲
チック・コリア:スペイン
(アンコール)
エルガー:変奏曲「謎」

武満作品はテレビドラマ用の音楽を基にしているとのことですが、弦を中心に奏でる美しい旋律の中に、突如乱入する異質な音響。
「調和の中への異質の乱入」で、まるでベリオのレンダリングみたい…と思っていたら、続くモーツァルトも、「調和の中への異質の乱入」。
カデンツァが自由に弾きまくるのは想定内として、それ以外でのピアノパートも、時折ニヤリとさせられる手の加えが…。
そう、「調和の中への異質の乱入」いや、「注入」と言った方が良いかもしれませんが、その「異質」がもたらす緊張感のスリリングなこと!
そう、音楽って、こういうものかもしれません。

チック・コリアさんは、登場するなり、スマホのカメラで客席を写したりして笑いを誘い、終演後も同様に撮影したり。
もちろん、自己満足のためにやっているのではなく、お客さんを笑わせるためのパフォーマンスでしょう。
事実、客席からは笑いが起き、良い雰囲気でした。

オケは羽目を外さず、サポートに徹しながらも正攻法の良い演奏だったと思います。
「真面目すぎる」と批判することも可能ですが、ここでオケまで羽目を外したら大混乱になるはずなので、私は好意的に聴きました。

後半のエニグマ変奏曲は、柔和な表情の芳しい絶妙の音と、激しく鳴らし、激しく動く音が交錯する名演、熱演。
ニムロッドが「本来の位置」に収まって中間でのクライマックスで会場の空気を支配する。
聴き手は恍惚の表情を浮かべて聴き入るのみ。

このニムロッドのように、単独で耳に馴染んだ曲が「本来の位置」に収まって鳴るときの「威力発揮」度合いは格別ですね。
オペラなどでは良くあります。
「カヴァレリ・アルスティカーナ」間奏曲をオペラ上演で聴いた時、「ああ、ここで鳴る曲なのね!(やっと本来の位置で聴けた)」と思ったり。
変奏曲でも同じ体感。

至福のひと時でした。
このまま会場に居たい。
ホール内で余韻にひたっていたい。
外の代々木公園はイベントで大混雑、喧騒の別世界でした…。

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2016年5月11日 (水)

小澤征爾/新日フィル(2016/05/11)

2016年5月11日(水)19:00
すみだトリフォニーホール

指揮:小澤征爾
新日本フィルハーモニー交響楽団

(特別演奏会2016)

バッハ:管弦楽組曲第3番~「アリア」
グリーグ:組曲「ホルベアの時代より」
モーツァルト:セレナード第12番「ナハトムジーク」
(指揮者なし)
ベートーヴェン:「エグモント」序曲

錬金術!…と言ったらNJPに失礼ですが、小澤さんのマジックには違いありません。

冒頭に、熊本・大分地震で亡くなられた方への追悼として、バッハのアリアが演奏されました。
その、最初の一音が鳴ったとたん、身動きできなくなる音の雄弁多弁。
いや、曲が曲だから、饒舌にはならないいのですが、言葉のない音が、無言の意思が、どっと押し寄せてくる体感。
悲しみではなく、哀しみ。
拍手無しで小澤さんもオケのメンバーもいったん退場。

「アリア」ではゆったりたっぷりだったが、ホルベルク組曲ではシャープで、スピード感とリズム感があって、なおかつたっぷり鳴らしてのゴージャス感。
プログラムが発表されたとき、正直「どうせならもう少し編成の大きな曲を…」とも思いましたが、聴感は、とても弦楽だけとは思えない音の広がりと、そして色彩感。
この曲を小澤さんで聴けたことを喜ぶべきでしょう。

休憩後のモーツァルトは管楽八重奏、指揮者なし。
小澤さんがリハーサルに立ち会ったのかどうかは存じ上げませんが、「もしや?」と思う音の広がり、スケール。
もちろん、メンバーの皆さん、小澤さんに前後をサンドイッチされて、下手な演奏はできない!というプレッシャーはあったと思います。
単なる時間つなぎではない、かなり聞き応えがある演奏でした

最後の「エグモント」序曲はフル編成。
やっぱりこりゃ錬金術ですね。
フル編成で短時間一発勝負の難しさもオケにあったとは思いますが、この魔法をかけられたNJPサウンドの10分弱を、至福のひととき!と言わずして…。

小澤さんの振った物理的時間は短いにせよ、振っていただいてありがとうございますという感謝の気持ち。
短くても密度が濃くて充足感のある演奏会。
最後は小澤さんがちょこっと舞台袖に出てきてソロカーテンコールで終了。
小澤さんの嬉しそうな笑顔!

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2016年5月 8日 (日)

飯守泰次郎/東響(2016/05/08)

2016年5月8日(日)14:00
昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワ

アルテリッカしんゆり
川崎・しんゆり芸術祭
《フィナーレ公演》

指揮:飯守泰次郎
東京交響楽団

ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
ブラームス:交響曲第4番

しばらく俗世間を離れていた私なので、飯守泰次郎さんが眼鏡をかけて出てきたのにちょっと驚きました。
いつ頃からなんですか?

それはともかく…。

「マイスタージンガー」前奏曲の冒頭だけちょっとかみ合わなかった感もありますが、流れ出せば無問題。
…と言うか、どの曲も、交響曲の楽章も、音の出だしは時々微妙にずれたり…。
飯守さんの棒にピタリと合うのはやはりシティ・フィルだけか…と思ったり…。

まあ、それは些細なことです。

「マイスタージンガー」前奏曲の最初のうちは「なんか、少し、もたもたしているような?」という印象もありましたが、それはタメを作ろうとしていたのだ…ということが、曲が進むうちにわかりました。

「飯守さん、以前より、懐が深くなったかな?」という音の広がりのようなものを感じたのは私の気のせいでしょうか?

すこーしだけ以前よりテンポが遅めに…と言ったら言い過ぎですが、踏みしめるような着実感を感じたのは、私の気のせい?
それでも、「イタリア」の第4楽章ではいつもの剛腕の側面も出ていました。

後半のブラームスになって、「やっぱり飯守マエストロ、もしかして階段を1段上へ上がったでは?」と思いました。
気迫や剛腕から少しだけ肩の力を抜いて、しなやかな豊穣なサウンドでたっぷり鳴らしたブラームス。
パワー不足は全くありませんが、「円熟の境地に入ったのでは?」と思いました。
もちろん、東響の安定感もあったのかもしれません。

東響のアンサンブルが定期並みなわけはありませんが(リハーサル時間が違うでしょうから当たり前ですね)そこはポテンシャルの高い東響ゆえ、特に弦と木管の鳴りはかなりのレベルで飯守マエストロの音を鳴らしていたと感じました。

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2016年5月 5日 (木)

児玉麻里・桃(2016/05/05)

2016年5月5日(木・祝)18:45
東京国際フォーラム・ホールB7

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:326
四季をめぐる旅~ロシア・衝撃の春

ピアノ:児玉麻里、児玉桃

エトヴェシュ:コスモス
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
(2台ピアノ版)

例によってポーカーフェイスの桃さんに、気迫を顔に出す麻里さん。
その麻里さん、鬼のような形相、魔女のような目つき!
気迫みなぎる剛腕の熱演、競演!

譜めくりお姉さんの間違いのハプニングも??
魔女のような目つきで弾いていた麻里さんでしたので、こわい、こわい。

もっとも、終演後の大喝采、大拍手に笑った顔に戻った麻里さん。
桃さんも、ポーカーフェースを完全に崩してはいませんが、にこやか。
客席の照明を明るくしなかったら、もっと拍手は続いたことでしょう。

エトヴェシュの曲の冒頭で桃さん?が足を踏み鳴らしたのは楽譜に指定があったわけではなくて偶然?
正直、凄いと思ったけど、曲はよくわかりませんでした。
もっとも、ハルサイだって初めて聴いたら同じかも…と思いました。
オケで聴くときに「主旋律」と私が思っていたのと違う部分がピアノに乗っている箇所多数でした。

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ラーツ/ハンガリー・ジュール・フィル(2016/05/05)

2016年5月5日(木・祝)16:45
東京国際フォーラム・ホールA

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:314
四季をめぐる旅~ライプツィヒの春・アンダルシアの夏の夜

指揮:マールトン・ラーツ
ハンガリー・ジュール・フィルハーモニー管弦楽団

ピアノ:ルイス=フェルナンド・ペレス

シューマン:交響曲第1番「春」
ファリャ:交響的印象「スペインの庭の夜」
ファリャ:火祭りの踊り
(アンコール)

最後はペレスさんが全部持って行った感もありますが、全般的にも満足度の高い公演でした。

この日の10:00開演の公演で、動物の謝肉祭のオケはハンガリー・ジュール・フィル。
芯のあるオケの音に魅せられて、この公演も聴くことにしました。

弾力性のある音、しなやかな弦の音、芯のある音。
まあ、斜に構えた言い方をすれば、「朝の動物の謝肉祭は精鋭選抜だったのね」という感も多少あります。
それでも、アンサンブルとしてのまとまりの良さは健在。
オケの音色というものが確立されているのでしょう。
シューマンを聴く喜びを感じさせる中欧の音。
特に、後半2楽章が高揚した演奏になりました。

交響曲の後に、ピアノ側窓が入って「スペインの庭の夜」、アンコールに「火祭りの踊り」と、ファリャが2曲。
ペレスさんのピアノ、アンコールになって足かせが外れたように感じた…と言ったらオケの悪口になってしまいますが(確かに軽妙さとか、スピード感は感じないオケの音でした)、それはそれとしてオケ伴での演奏も、それなりに楽しみました。

この公演、直前でも、1階席前方の端の席を買えました。
NHKホールでのN響定期公演で言えば、1階B席のような場所ですので、音はまずまず。
この広大なホール、客席は1階後方は見事に空席、2階も最後部以外は空席多数。
「大ホールがこの入場率では、LFJのビジネスモデルが成り立たないよね」と余計なことを考えてしまいますが、まあ、私が心配することではありません。

終演は当初17:40となっていましたが、延びて18時くらいになりました。

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東京音楽大学打楽器アンサンブル(2016/05/05)

2016年5月5日(木・祝)15:00
東京国際フォーラム・ホールE

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
ホールEキオスクコンサート

東京音楽大学打楽器アンサンブル
(伊藤諭、大森友子、工藤瑠璃、久保創、佐々木里菜、田中彩央里、樋渡希美、有田紘子)

ホルスト(菅原淳編):組曲「惑星」~火星、木星
J.ウィリアムズ(菅原淳編):「スターウォーズ」~メインテーマ

当初、エマールさんの公演の後、いったん帰宅する予定でしたが、ハンガリー・ジュール・フィルが良かったので1公演追加してしまい、「空き時間をどうしようか?」となりました。
無料コンサートに面白そうなものを見つけ、聴きました。
面白そう→鑑賞→面白かった。

打楽器の性格上、編曲は楽器のオンパレードですが、珍しさを強調せず、聴感は自然。
打楽器とは言っても、マリンバなど、音階を奏でる楽器はあるので、編曲は無問題ですね。

これまた打楽器の性格上、ドッカンドッカンという印象はありましたが、派手さを強調した演奏ではありません。
急がずにたっぷりと音楽を奏で、非常に好感でした。
濃密な20分。
そう、20分だけのミニコンサートですが、堪能しました。

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エマール(2016/05/05)

2016年5月5日(木・祝)11:45
東京国際フォーラム・ホールC

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:342
自然へのオマージュ~世界的名手が奏でる鳥への讃歌

ピアノ:ピエール=ロラン・エマール

メシアン:鳥のカタログ~パート3~

ピアノの3曲は、それぞれ、その前に鳥のさえずりの音源をスピーカで流しての独奏。
ホール空間が、ひととき森になったり、コンサートホールに戻ったり。

どういう鳥のさえずりを、メシアンがどういう音に変換したのかがわかる…わけではりませんでした。
そう、メシアンが作曲したのは、描写や模倣ではないのでしょう。
鳥のさえずりから喚起されたイマジネーションなのでしょうか。

そして、メシアンの音が鳴っている空間は、無限大の広がりすら感じる世界。
特に長大な3曲めでは、エマールさんの気迫の世界に引き込まれた体感でした。

エマールさんのピアノの音は、艶やかと言うよりは、ちょっとつや消しのかかった上品な音。
メシアンの管弦楽曲のキンキラキンの響きが苦手な私には、好ましいものでした。
どこか、ジャン・フルネさんの指揮したオケの音に通じるものを感じます。

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児玉麻里・桃(2016/05/05)

2016年5月5日(木・祝)10:00
東京国際フォーラム・ホールC

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:341
動物たちのカーニバル~谷川俊太郎バージョン

ピアノ:児玉麻里、児玉桃
指揮:カールマン・ベルケシュ
ハンガリー・ジュール・フィルハーモニー管弦楽団
朗読:明星学園小学校の児童10名

プーランク:子象ババールの物語(2台ピアノ)
サン=サーンス:組曲「動物の謝肉祭」(2台ピアノ、管弦楽、朗読)

楽しいひと時ですが、手抜きのない仕上がりです。
児玉姉妹はもちろん、オケも上々。
子どもたちの朗読がうまい!
完全な暗唱で、相当な訓練を受けたと思われます。

気合いを顔に出す麻里さんと、ポーカーフェイスで強靭な打鍵の桃さんの好対照。
基本的に同質で、少しだけの異質が、結局融合する安定感。

ハンガリー・ジュール・フィルは、芯のある音でかなりの好印象。
コントラバス、チェロのソロを弾いたオケのメンバーの音色も絶妙でうまい。

暗騒音に客席の子供の声がほぼ間断なく続く会場でしたが、私は集中力を切らさず聴けました。

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2016年5月 4日 (水)

カンマーアカデミー・ポツダム(2016/05/04)

2016年5月4日(水・祝)11:45
東京国際フォーラム・ホールC

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:242
ヴィヴァルディと自然~自然から生まれた協奏曲集

カンマーアカデミー・ポツダム
ヴァイオリン:笠井友紀
フルート:ベッティーナ・ランゲ

ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲「夜」
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲「かっこう」
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲「ごしきひわ」
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲「海の嵐」

これは凄い!
超高機能モダンアンサンブルによる21世紀のヴィヴァルディ、スピード感あふれるスリリングな快演!

まさに「機能美」で不純物ゼロなのですが、機械的な方向に行かず、絶妙のニュアンスをい内包した音で奏でたモダンアンサンブルのヴィヴァルディ。

笠井友紀さんの攻撃的にすら見える演奏の外見。
しかし、全く粗雑にならない美音が疾走する様も快感!

笠井さんは前半の2曲はソリストながら、アンサンブルをぐいぐい引っ張る。
後半の2曲はコンミスの位置に立って同様に。

私は笠井さんの演奏を聴くのは初めてでしたが、この1公演でファンになってしまいました。
カンマーアカデミー・ポツダムも然り。
ネット上の情報によると、ベルリンの近くで、名手が集っているアンサンブルとのことです。
残念ながら私は、今回の笠井さんの残り1公演、カンマーアカデミー・ポツダムの残り2公演は聴くことが出来ませんが、この1公演を聴けて良かったと言うべきでしょう。

なお、この公演中、小さなお子様と思われる話し声がずっとしていました。
私の席からはかなり離れた位置だったと思います。
まあ、6歳以上入場可という制度ですから、仕方ないですけどね。
演奏があまりにも素晴らしかったので、私はあまり集中力を切らさずに聴けましたが。

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リス/ウラル・フィル(2016/05/04)

2016年5月4日(水・祝)10:00
東京国際フォーラム・ホールC

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:241
四季をめぐる旅~モスクワの冬の幻想

指揮:ドミトリー・リス
ウラル・フィルハーモニー管弦楽団

チャイコフスキー:交響曲第1番「冬の日の幻想」

ステージ上に勢揃いした楽団員さん、男性は白いワイシャツにノーネクタイのクールビズ?
寝起き…のわけはありませんが、演奏は「後半になって目を覚ました」の感も少々。

高機能のオケではありませんが、ちょっとくすんだ独特の音色は心地よい演奏。
ただ、第1、第2楽章では、もどかしさを感じる場面があったことも事実です。
「力を入れるところと流すところで、力配分を使い分けているのかな?」とすら。

でも、第3楽章から、俄然、音が艶やかになり、音が客席に飛んでくるようになりました。
「リハーサルは第3、第4楽章を重点にしたの?」などとひねくれず、「尻上がりに良くなった!」と素直に喜ぶべき、終わり良ければすべて良し…の演奏でした。

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2016年5月 3日 (火)

庄司紗矢香(Vn・指揮)/ポーランド室内管弦楽団(2016/05/03)

2016年5月3日(火・祝)20:30
東京国際フォーラム・ホールB7

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016
公演番号:126
音楽の冒険~21世紀に蘇る「四季」

ヴァイオリン・指揮:庄司紗矢香
ポーランド室内管弦楽団

ヴィヴァルディ/リヒター:「四季」のリコンポーズ

事前にApple Musicの音源(奏者は違います)で予習したときに、「庄司さんだからチケットを買ったけど、こりゃ、まいったな~」と思った曲です。
「電子音のようなヒーリング音楽だよね」と思っていたら大間違い。
息詰まる気迫(希薄ではない!)が深遠なスケールを感じさせる凄演。
庄司さん、凄い音色のコントロール。

オケも庄司さんに釣られて(指揮だから当たり前ですが)ハイテンション。
指揮…と言っても、拍子を取るような箇所はごく僅か。
ヴァイオリンを弾きながらリードする場面が大半。

“編曲”と“リコンポーズ”って、何が違うんですか?とも思っていましたが、音響は再構築されて、構造も再構築されて(唐突な中断多し)、まあ、“編曲”じゃありませんね。

ライヴでの白熱した演奏で聴くと、予習音源とは別の曲のようですが、「演奏が曲を作った」と言ったら言い過ぎでしょうか。

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