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2016年5月15日 (日)

尾高忠明/N響(2016/05/15)

2016年5月15日(日)15:00
NHKホール

指揮:尾高忠明
NHK交響楽

(第1835回定期公演Aプログラム)
ピアノ:チック・コリア
ピアノ:小曽根真

武満徹:波の盆
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲
チック・コリア:スペイン
(アンコール)
エルガー:変奏曲「謎」

武満作品はテレビドラマ用の音楽を基にしているとのことですが、弦を中心に奏でる美しい旋律の中に、突如乱入する異質な音響。
「調和の中への異質の乱入」で、まるでベリオのレンダリングみたい…と思っていたら、続くモーツァルトも、「調和の中への異質の乱入」。
カデンツァが自由に弾きまくるのは想定内として、それ以外でのピアノパートも、時折ニヤリとさせられる手の加えが…。
そう、「調和の中への異質の乱入」いや、「注入」と言った方が良いかもしれませんが、その「異質」がもたらす緊張感のスリリングなこと!
そう、音楽って、こういうものかもしれません。

チック・コリアさんは、登場するなり、スマホのカメラで客席を写したりして笑いを誘い、終演後も同様に撮影したり。
もちろん、自己満足のためにやっているのではなく、お客さんを笑わせるためのパフォーマンスでしょう。
事実、客席からは笑いが起き、良い雰囲気でした。

オケは羽目を外さず、サポートに徹しながらも正攻法の良い演奏だったと思います。
「真面目すぎる」と批判することも可能ですが、ここでオケまで羽目を外したら大混乱になるはずなので、私は好意的に聴きました。

後半のエニグマ変奏曲は、柔和な表情の芳しい絶妙の音と、激しく鳴らし、激しく動く音が交錯する名演、熱演。
ニムロッドが「本来の位置」に収まって中間でのクライマックスで会場の空気を支配する。
聴き手は恍惚の表情を浮かべて聴き入るのみ。

このニムロッドのように、単独で耳に馴染んだ曲が「本来の位置」に収まって鳴るときの「威力発揮」度合いは格別ですね。
オペラなどでは良くあります。
「カヴァレリ・アルスティカーナ」間奏曲をオペラ上演で聴いた時、「ああ、ここで鳴る曲なのね!(やっと本来の位置で聴けた)」と思ったり。
変奏曲でも同じ体感。

至福のひと時でした。
このまま会場に居たい。
ホール内で余韻にひたっていたい。
外の代々木公園はイベントで大混雑、喧騒の別世界でした…。

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