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2016年6月 7日 (火)

ヒラリー・ハーン(Vn)(2016/06/07)

2016年6月7日(火)19:00
東京文化会館

ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
ピアノ:コリー・スマイス

(都民劇場音楽サークル第638回定期公演)

モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタK.379
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番BWV1005
アントン・ガルシア・アブリル:6つのパルティータ~
         第2曲「無限の広がり」、第3曲「愛」
コープランド:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
ティナ・デヴィッドソン:地上の青い曲線
佐藤聰明:微風
(アンコール)
マーク・アントニー・ターネジ:ヒラリーのホーダウン(アンコール)
マックス・リヒター:慰撫(アンコール)

1曲目のモーツァルトが「慣らし運転」みたいで肩すかし。
曲自体、ピアノ優位の箇所が多々あり、ヴァイオリン助奏付きピアノ・ソナタみたいに聞こえる箇所多数。
これではさすがのヒラリー様も、控えめにならざるを得ない???

こんなはずでは…と思っていたら、2曲目のバッハで入魂の演奏。
強力な音の引力と、強烈なエネルギーの放射(発散ではない)で、大ホールの空間を隅々まで制圧する演奏。
そうだよ、そうだよ、こういうのを聴きに来たんだよ、と。

昔のDVDで見た、「サイボーグ・ヒラリー・ハーン」のような「精密機械+ハイパワー」の印象は(視覚上は)後退した感もありますが、決して音が甘くなったりしているのではなく、「正常な進化と深化」を遂げてスケールアップしているようです。
(実演とDVDを比べてすみません)

休憩後の後半はさらに変幻自在。
アンコール3曲を含めて、周到に配置された曲の配列でしょう。
しかも、おそらくアンコールは、2曲目で終わっても3曲目まで弾いても良いように。

ある時は太筆で豪快に、ある時は極細を駆使して微細に。
自在に飛翔したかと思うと、一転、内省的に。
まさにヒラリー様の「今」の音を堪能した至福のひと時。

アンコール最後の曲の作曲家は、有楽町方面で聞いた名前ですね。
平板といえば平板、癒しと言えば癒し。
でも、ヒラリー様が弾けば、ヒラリー様が弾いているだけで、文句無し。
ひたすら美しいヴァイオリンの音でお開き。

ちなみに、ピアノも(もちろん、ヒラリー様を引き立てる役は十分に果たした上で)なかなかチャーミングな音を出していました。
ピアニストは一緒にレコーディングしている方を伴って来日されたようですね。

1曲目のモーツァルトはともかく、2曲目のバッハ以降は、大ホールの空間が全くハンディにならない圧倒的な音の存在感。
(全盛期のアルバン・ベルク・クァルテットがサントリーホールの大ホールで演奏したのを、なぜか思い出しました。)

ただ、あのホールは、10メートル、いや、5メートル席の位置が違っただけで「あれれ?」という時があるので、今日は私はアタリの座席だったかもしれません。
もっとも、過去に座って良かった付近の席しか買わなくなっていたりもしますが…。

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