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2016年7月17日 (日)

東京二期会「フィガロの結婚」(2016/07/17)

2016年7月17日(日)14:00
東京文化会館

東京二期会オペラ劇場《二期会名作オペラ祭》 
モーツァルト:フィガロの結婚

これは面白い!
ただ面白いだけじゃなくて、音楽的にも高度に鳴らし、歌った上での面白さ。

柔和で弾力性のあるオケの音が心地良い。
そのオケの音に乗って、演技達者な歌手陣がスピード感を持って動き回る。
動きを伴っての、乱れないどころか、動きと表情が声に載る歌唱が素晴らしい。
噂の伯爵(小森さん)の存在感と、それがゆえのコミカルなときの面白さはお見事!
いやいや、主役陣は皆、お見事!
いや、主役じゃない方々のテンションの高さもお見事!
皆さん、オペラのステージに立てる喜びが満ちあふれていたかもしれません。

ストーリーを知っているのにハラハラ、ドキドキ。
オチがあるのを知っているのに笑い。
楽しいひと時の後、幕切れの少し切ないハッピーエンド。
くすくす笑いながらちょっと目がうるうるする舞台。
歌手陣の体当たりの(しかし緻密に動作を演出で刻み込んだ)動きと歌唱の両立、。
ピットの極上の、これぞ古き良き時代のモーツァルトの音。
その古き良き時代のモーツァルトにスピード感が宿る。

終わりだけでなく全て良し。

私はこのプロダクションを観るには初めてでしたが、すでに回を重ねている公演なので、そこそこ書いても良いでしょうかね。
最後の最後、あれだけ動き回っていた主役陣が急に棒立ちの歌唱になり、「あれれ?」と思ったら、背後の人々がドッと動き、照明がドドドンっと…。
演出の重箱の隅を突こうとしたら、その演出にやられました。

ゲッツェルさんのオペラって、フォルクスオーパー来日公演以外聴いたことがないですけど、フォルクスオーパーのオケ以上に、優美な「ウィーン」という単語を想起させる音に東フィルが染め上がっていたような印象。
スピード感もあり、まったりはしていないが、あくまでも柔和、弾力性、極上、極上。

オペラだけでなくコンサートでも、ゲッツェルさんは、私は聴いた回数は片手で数えられるくらいですけど、この日が一番良かったかも。
東フィルのピットもいろいろな時がありますけど、私は、モーツァルトのオペラの時の東フィルは「当たり」が多くて、今日もその通りでした。

新国立劇場がある東京で、二期会は新国立とは異なる方向性を打ち出して存在意義を誇示していますね。
演出然り、指揮者の人選然り。
動きの多い舞台、動きの多い舞台をこなして歌唱も輪をかけて多弁な歌手陣。
ビジュアル系のスリムな体型の歌手陣、…。

スタッフ
指揮:サッシャ・ゲッツェル
演出:宮本亜門
装置:ニール・パテル
衣裳:前田文子
照明:大島祐夫
合唱指揮:大島義彰
演出助手:澤田康子
舞台監督:村田健輔
公演監督:大島幾雄

キャスト
アルマヴィーヴァ伯爵:小森輝彦
伯爵夫人:大村博美
ケルビーノ:小林由佳
フィガロ:黒田博
スザンナ:嘉目真木子
バルトロ:妻屋秀和
マルチェリーナ:押見朋子
ドン・バジリオ:高橋淳
ドン・クルツィオ:渡邉公威
アントニオ:鹿野由之
バルバリーナ:盛田麻央
花娘1:藤原唯
花娘2:宍戸茉莉衣

合唱:二期会合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

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