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2016年9月22日 (木)

ゲッツェル/神奈川フィル(2016/09/22)

2016年9月22日(木・祝)15:00
神奈川県立県民ホール

指揮:サッシャ・ゲッツェル
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

(定期演奏会 県民ホールシリーズ第9回)
ピアノ:上原彩子

ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番
ラフマニノフ:プレリュード作品32-5
(アンコール)
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲「展覧会の絵」

興奮した、熱狂した、と言うよりは、味わった、という体感の演奏会でした。
ゲッツェルさんによるオケの音の練り上げは高水準だったと思います。

「はげ山の一夜」は、冒頭の繊細なざわめきが、あっという間に奇怪な音の塊に変容。
その音の変化は一瞬、連続して継ぎ目無し。
その奇っ怪な強奏になっても音は粗雑になりません。
特に弦のしっとり感は美しい限り。
凶暴な側面を封印した、ある意味、上品な演奏。

協奏曲も似たような印象を持ちました。
上原さんも情熱を爆発させることなく、最後まで美しく、格調高く弾ききりました。
ドイツの高級車のような安定感のピアノ。
聴く前は、もっと煽った演奏を期待しましたが、オケも含めて、こういうスタイルの演奏を目指したのでしょう。
鋭利な耳をつんざくはずの音も、弾力性に包んでマイルドに鳴る体感。
アンコールも、しっとりとした透明感の美しさでした。

「展覧会の絵」は、最後の2曲は打楽器が“ぶっ叩いていた”印象もありましたが、全般的には繊細な音を織り込んだ優美な演奏。
カラフルさは封印し、華美に走らず、つや消しの音で歌い込んだ印象。
特に、サクソフォンの独奏が心に染み入る美しさと情感でした。

ただ、冒頭のトランペットは、なぜか私の席では、ノイズが混じったように聞こえました。
旋律は高らかに鳴っていたのに、あれはなんだったのでしょう???
実はPAを使っていて、ボリュームコントロール(またはマイクのセッティング)を間違えて音が割れてしまったような音です。(←言葉ではうまく、表現できませんが。)
あるいは、どなたかの補聴器のイヤフォンから音が漏れたような????
まあ、今となっては、よくわかりません。

あとは、「展覧会の絵」の最後の2曲のティンパニの強打は、私は(それまでの演奏からすると)多種違和感がありましたが、ゲッツェルさんがそういう指示を出したのであれば、あえてコントラストを付けたという可能性もあります。

この日はゲッツェルさんの首席客演指揮者最後の演奏会でした。
ステージ上での花束贈呈などはありませんでしたが(終演後、ロビーであったようですが)、何度も楽団員さんが起立せずに拍手を贈るカーテンコール。
お義理の拍手ではなく、オケの皆さん手を高く上げて、本当にパチパチと拍手していました。

201609221

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