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2016年10月16日 (日)

ヴェデルニコフ/N響(2016/10/16)

2016年10月16日(日)15:00
NHKホール

指揮:アレクサンドル・ヴェデルニコフ
NHK交響楽団

(第1844回 定期公演 Aプログラム)
ヴァイオリン:ワディム・グルズマン

チャイコフスキー:スラヴ行進曲
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番~~サラバンド
(アンコール)
ストラヴィンスキー:幻想曲「花火」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

指揮もソリストも私はたぶん初鑑賞だと思いますが素晴らしい。
特にヴェデルニコフさん、N響から、ドイツ系でも、デュトワ系でも、パーヴォ系でもない、スヴェトラーノフ系の音が鳴る…と言ったら叱られますかね?

もっとも、スヴェトラーノフ系と感じたのは、スラヴ行進曲のみ。
1曲目で鋼のような豪腕の音圧が押し寄せてきたと思ったら、協奏曲では柔和な音色が空間を包む。
指揮者の音色のパレットはおそらく多彩。
なぜ今まで私は聴かなかったのだろう…と思ったくらい。

※訂正:聴いていました、2013年の二期会「マクベス」

ソリストのヴァイオリンの音色は(前夜のファウストさんのような)内に凝縮するような細筆とは対照的な、倍音をまとって拡散するような音。
しかし粗雑でもテキトーでもなく、技巧でコントロールした美音。
聴き手に緊張感を強いない音で、気軽にも聴けるし、真剣に聴いても耐えうる高水準。
バッハの無伴奏のアンコールも、ため息が出るくらい美しく、かつ表面的にきれいなだけでは無い演奏でした。

後半はストラヴィンスキー2曲。
音色がまた変化。
カラフルな音色ですが、極彩色では無く、ロシア的カラフル?
マリインスキーのオケの音に感じられるようなカラフルさという印象が近いかもしれません。。
「春の祭典」は、21世紀に壮年期にある指揮者による「すでに古典となった曲」の気負いない名演。
「君たち、全部振らなくたって弾けるよね?」「はい、もちろん、プロですから」というような、細かすぎず、要所に徹した指揮。
その「要所に徹した」部分、指揮者が合図するとそれがちゃんと音に乗る。
会場からは数多くのブラボーがかかり、客席はかなり湧きました。

豪腕と音圧のチャイコフスキー、柔和な優美さのグラズノフ、そしてロシア的色彩感のストラヴィンスキーと、作品にふさわしい音色をN響から引き出してみせたヴェデルニコフさん。
いま、50歳代という働き盛り。
ロシアの高齢マエストロの重鎮の跡を、将来継ぐ「皇太子様的」な指揮者かもしれません。

20161016n

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