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2016年11月 3日 (木)

ブロムシュテット/バンベルク響(2016/11/03)

2016年11月3日(木・祝)19:00
サントリーホール

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
バンベルク交響楽団

シューベルト:交響曲第7番「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
ベートーヴェン:「エグモント」序曲
(アンコール)

前半の「未完成」は、微弱音の極上の旋律美と、実は突如激昂するようなパッションの対比が際立つ。
聴感上はあまりピリオドっぽくありませんが、ビブラート控え目だったのかな。
もしこの曲が完成されていたら、グレイト(交響曲第8番)級の曲になっていたであろうことを示す、短いけれど、巨大な演奏です。

「未完成」ね、前座ね、…とは思いませんでしたが、演奏会前は、どこか「小品」のような気持ちで見くびっていた自分が恥ずかしい。
ブロムシュテットさん、真剣勝負、オケも真剣勝負、会場も集中力が高くて真剣勝負でした。

後半の「田園」は、至福としか言いようがありません。
これまたビブラートはほぼゼロでしょうか。
スリムな響きなのに音が痩せていない…と言うと、言語的には大いなる矛盾なのですが、本当にそういう体感、聴感なのです。
溢れる喜びがサントリーホールの空間に充満します。
前半の「未完成」に比べて少しピリオド寄りのスタイルが多めに入っているとは言え、とんがってせかせか…と言う演奏ではありません。
速めのテンポなのにたっぷり歌わせる…という二律背反を見事に音にしています。

第4楽章の劇的な変転は、第1、第2、第3、第5楽章との対比が際立つ…はずが、それすらも、全体の中の部分に過ぎない…という構築の見事さ、巨大さ。

この「田園」の後にはアンコールはいらないよ…というくらいに感銘でしたったが(何度も、目がうるうるしました)、いざアンコールの「エグモント」序曲を聴くと、「未完成」「田園」「エグモント」という流れが必然に感じられてきます。
「エグモント」序曲もビブラートはほぼゼロで、「田園」と同じ傾向の音響ですが、曲の傾向として、当然、スピード感とリズム感が加味されます。
爽快だけど味わい深いという、これまた二律背反。

ブロムシュテットさんのソロ・カーテンコールをもってお開きに。
あっという間に終わった感もある、充実の、至福のひとときでした。
もちろんブロムシュテットさんが凄いことは間違いありませんが、バンベルク響の音色にも惹かれました。
世界の超一流ではない、ちょっと中心地から外れたところにある、でも二流ではないオケの、形容しがたい美しい音色でした。

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