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2017年3月 5日 (日)

秋山和慶/東響(2017/03/05)

2017年3月5日(日)14:00
東京オペラシティコンサートホール

指揮:秋山和慶
東京交響楽団

東京オペラシティシリーズ 第96回
フルート:相澤政宏
クラリネット:エマニュエル・ヌヴー
ヴァイオリン:水谷晃

ハイドン:交響曲第70番Hob.I-70
クロンマー:フルート、クラリネットとヴァイオリンのための協奏交響曲作品70
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番作品70

創立70周年記念プログラムということで3曲とも70とのこと。
東響の底力を堪能した演奏会でした。

1曲目のハイドンは、かなりピリオド寄りの演奏ちょっとびっくり。
秋山さんはスダーン監督時代に、スダーン監督とは真逆の“非ピリオド”のモーツァルトとかを聴いていたので、“非ピリオド”を想定していたのです。
ビブラートかなり控え目の響きがスピード感を増幅。
すでに第70番で、あちこち凝った仕掛けのある曲の楽しさ。
ハイドンは楽しい。
1曲目から盛大な拍手でした。

続くクロンマーの協奏交響曲も、めちゃくちゃ楽しい演奏。
東響トップ3人のソロの上手いこと。
そして、当然ながら“均質”。
ソロ同士も“均質”、ソロとオケも“均質”。
クラリネットからフルートへと旋律が受け渡されても、連続的で継目なし。
演奏しながら微笑を浮かべて目配せする余裕のある水谷コンマスの姿が象徴する東響の底力です。
ああ、この方たちが、普段はオケの一員として演奏しているんだから、東響は上手いわけだ…と。
ここでも盛大な拍手が贈られます。

ここまでは、コンサートマスター席に座ったのは、アシスタント・コンサートマスターの田尻さんでした。
そうなんです、普段は田尻さんが2番手、3番手で弾いているんですから、東響は層が厚い。

で、さすがは超・働き者の東響だけあって、前半の協奏交響曲でソロの3人は「お疲れ様でした、さようなら」ではなく、後半はオケの中に着席して演奏しました。
当然、トップは水谷コンマス。
コンマスはショスタコーヴィチの交響曲第9番ではソロもあるので、本当にお疲れ様です。
後半のもう一人の主役はファゴット(たぶん福士さん)。
東響メンバーの層の厚さと力量をたっぷり満喫した演奏会です。
そして、これぞ定期クォリティの秋山サウンド、どこをとっても隙なし。
しかも、ただきれいに組み上げただけではなくて、パワフル。
軽妙な側面から、ちょちょ陰鬱な弱音?そして狂ったように爆発し、疾走するフィナーレまで、もう、見事、見事。

やっぱり秋山さんは、定期あるいはそれに準ずる主催公演で聴くべき…とこの日も思いました。
すなわち、この日は主催公演なので、本領発揮。

一応、長年の大ファンなので暴言を許していただきたいのですが、近年の秋山さんは、ときどき、「あれ?枯れたかな?」「老境に入られたかな?」と感じるときがあります。
たとえば、前年の年末の「第九と四季」。
しかし幸いにも、この日の演奏を聴いて、「良かった、まだまだお元気、枯れていない、」と嬉しくなりました。
これからも、期待しております。

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