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2017年3月13日 (月)

インバル/ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団(2017/03/13)

2017年3月13日(月)19:00
すみだトリフォニーホール

すみだトリフォニーホール開館20周年記念
すみだ平和祈念コンサート2017《すみだ×ベルリン》
指揮:エリアフ・インバル
ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団

ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」~前奏曲と「愛の死」
マーラー:交響曲第5番

いや~、この音色が…!!!としか言いようがないのですが、腕利きの奏者が機能性の側面を封印し、ひたすらこの統一された音色のために力を尽くす。
それが一体化し、うねり、跳躍するときの快感は筆舌に尽くしがたい。

インバルさんの揺さぶりがストレートに出てくる都響に対して、一見オブラートに包んだようでいて、内包するエネルギーが直線的ではなく微妙に湾曲して強烈にうねるこのオケ。
良い体験(興奮もの)をさせていただき、ありがとうございます。

前半のトリスタンは、割と冷静に観察していました。
ふわっとした柔和な音色、音質が、強奏でも全く変わらない。
その音に全身が包み込まれるような体感は日本のオケではまず聴けない音です。
同時に、都響だったら細部は絶対にこうはならないよね~という部分もあって面白い。

しかし、後半のマーラーは、そんな斜に構えた聴き方を許さない凄演でした。

冒頭に書いたように、「機能性」という言葉と対極にあるようなオケ。
下手なわけではありません。
トランペットだけで、ホルンだけで、オーボエだけで、弦楽合奏で、金管と木管と弦が一緒に鳴って、全て統一された音色。
あえて縦の線をぴったり合わせないように、100分の何秒か、“ぴったりずらしている”のでは?と思うような統一感。
艶やかだけどちょっとくすみに入ったような音色で聴くインバルさんののマーラーは別物のような…

かなり好意的(驚嘆に近い)に聴いたオケですが、あえて辛口に重箱の隅を突くと、もしかして微弱音を出すのはあまり得意でないのかな?と思ったりもしました。
もっともそれがほとんど弱点にならないような個性的音色が凄いことかもしれません。

(某コンミスが、某オケで、ちょっと浮いているように感じていたのは、もしかして、本当にそうだったのか?と、こちらの方を聴いて、思ったり…。暴言、妄言、すみません。)

この凄い演奏を作り出したのは紛れもなくインバルさんなのですが、都響で聴いた時と違って、インバルさんを聴いたという体感よりも、「コンツェルトハウス管弦楽団を聴いた!」という体感。

インバルさんのソロ・カーテンコールも、もちろんインバルさんを讃える気持ちは大ですが、舞台を去って行く楽団員さんに拍手を贈る側面もあったような…。

ともあれ、インバルさんのマーラーは都響でさんざん聴いたよ…と思いつつ、チケットを買った自分を猛省させられる、素晴らしい演奏会でした。

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