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2017年6月17日 (土)

カチュン・ウォン/神奈川フィル(2017/06/17)

2017年6月17日(土)14:00
横浜みなとみらいホール

指揮:カチュン・ウォン
神奈川フィルハーモニー管弦楽団

(定期演奏会みなとみらいシリーズ第330回)
ピアノ:松田華音

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ:交響曲第2番

ギャラが上がってしまう前に、首席客演指揮者就任のオファーを出した方が良いのでは?とすら思いました。
それも、前半の協奏曲を聴いている時点で。

まず、その協奏曲。
基本、感情移入タイプなのすでけれど、型はほとんど崩さずないので、音は内面の深化に向かうような。
横の揺れは少なく、縦の振幅が大きい、音量だけでなく情念も。
そして、たまに炸裂する強奏でも細部が突出しない全体の調和感。

あ、協奏曲でしたね。
松田さんもスケール感と音の深みが感じられて素晴らしかったです。
ただ、なんとなく、指揮者の感化を受けた演奏、術中にはまってしまった演奏のようにも見えました。
悪い意味(ピアノ付き交響曲とか)ではなく、ちゃんと協奏曲になっていたところはさすが。

この指揮者、もしかして凄いかも…??と思った休憩時間。

後半の交響曲が始まった途端、「あ、協奏曲では枠をはめていたのね」と思いました。
枠内でも素晴らしかったのですが、枠を取り払った交響曲は結構鳴らして爽快。
第3楽章のしっとり感が一番良かったですが、第4楽章のワクワク(←枠ではない)感も半端ない。
第1、第2楽章では少し若さを感じる所もありましたが、実際若いんだからいいのではないでしょうか?
P席から見ていると、次々と繰り出す指揮者の棒によるキューにオケが応えて見事に音に変換される様が見事でした。
このキュー、曲の中はもちろん、演奏会全体としての構成感も計算した上での細部のキューだったのではないでしょうか。

協奏曲の時は「爆演厳禁」の指揮者かと思いましたが、交響曲では結構鳴らしていて、それでも、全体の音の調和感(これが特に素晴らしかったかも。オケの音がこんなに溶け合うんだ!と)を保っていたので爆演でもなく、懐の深い指揮者なのでしょう。
協奏曲だけで「あ、こういう指揮者なのね」と判断してはいけないと猛反省。
おそらく次に聴く機会があれば、また印象が変わるかもしれません(良い意味で)。

交響曲の演奏が終了してすぐにオケのメンバーから拍手が起きました。
それかお開きまで、楽団員さんがずっと拍手を贈っていましたが、そういう光景はあまり見たことがありません。

カチュン・ウォン氏、確か2016年11月のトリフォニーホールでのアヴデーエワさんの協奏曲の指揮者だったと思います(私は行っていません)。
あの時、ネット上では指揮者に対するネガティヴな感想もそれなりに多く、ちょっと心配していたのですが、協奏曲の伴奏(失礼!)と定期演奏会とでは、当然、条件が違いますよね。

次の来演を心待ちにしたいと思います。

ロビーコンサート

ハイドン:フルート三重奏曲第1番「ロンドン・トリオ」

フルート:江川説子
ヴァイオリン:松尾茉莉
チェロ:迫本章子

短い10分くらいの曲ですが、3楽章の曲を聴くと、小品3曲とは異なる「聴いた」感があります。
第3楽章の軽やかな終結が心躍るように魅惑的。
その第3楽章に向けての第1、第2楽章の組み立てでしょう。
とがってない味わい深い演奏ですがスピード感もあり。
ロビーコンサートって、割と気軽に聴いて、すぐに忘れることが多いのですが(すみません)、この演奏は、ロビーコンサートとしては、かなり素晴らしい印象を記憶に刻みました。
音楽堂のステージ上でもやっていただけないでしょうか。

201706171

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