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2017年7月15日 (土)

ノット/東響(2017/07/15)

2017年7月15日(土)18:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

 

指揮:ジョナサン・ノット
東京交響楽団

(第652回定期演奏会)
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
ソプラノ:天羽明惠
合唱:東響コーラス
合唱指揮:冨平恭平

 

細川俊夫:「嘆き」~メゾ・ソプラノとオーケストラのための
マーラー:交響曲第2番「復活」

後半が凄かったので、終わったら前半の印象がどこかへ行ってしまいましたが、どうしてどうして、前半も壮絶な演奏でした。

細川俊夫さんの作品って、これまであまりピンとこなかったのですが、それは演奏のせいもあったかもしれません。
この日の藤村さんの歌唱の緊迫感。
旋律のつかない語りの部分も、旋律のついた部分も、凄みすら感じる強烈な声。
すでにビッグネームの藤村さんを生で聴くのは初めてではありませんが、なぜビッグネームなのかを初めて知ったかのような歌唱でした。
そして、ノット監督の指揮するオケも、切れ味と気迫で壮絶。
「復活」の「前座」などではありませんでした。
細川さんは2階席正面最前列で大喝采。
休憩時間にはサインを求める方々が席に押しかけるほど。
この音を聴かされたら、書いた方も凄いけど、演奏した方も凄い、みんな凄い。
希有の体験をありがとうございました。

さて、「復活」の「前座」などではないと書きましたが、「復活」は「復活」で、単なる後半ではありません。

一気に目的地に突っ走らず、あちこち寄り道をしながら、ハッとしたり、驚いたり、嘆いたりしながら旅する冒険?
もちろん、部分部分でとてつもない大音響が、これでもか!と襲いかかってきますが、一気呵成に責め立てた単調な煽りなどではなく、多彩、多種多様。
何度も聴いたこの曲に、こんな部分、こんな表情があったんだ…という発見の連続。
「この調子で終わるのかい?」と長く感じながらも、終わってみたらあっという間の出来事だったという矛盾。
これだけ興奮しながらも、最後は「味わった」という体感。

そして、「パントマイムと指揮:ジョナサン・ノット」と言いたくなるくらい。
大きな身体の動きだけでなく、顔の表情まで駆使した指揮。
名優ですよ、ノット監督。

音響の設計も見事。
オケの中の音のバランスは当然のこととして、バンダの鳴る方向、合唱と独唱を分離して配置、パイプオルガンも埋没せずに響く、などなど。
本拠地ミューザがこういう音響だからこそ出来た分解能と溶け合いの両立だったかもしれません。

合唱団は第1楽章の後に入場して、それによって自然と間合いがとられるという一石二鳥?

全曲が終ったところでまばらな拍手がパラパラ、大半の聴衆はあっけにとられて拍手が出来ず?
その後に盛大な拍手とブラボー。
最後は、ノット監督のソロカーテンコールでようやくお開きに。

ノット監督のマーラーは就任披露の9番が壮絶な演奏だったし…という予断を許しません。
ノット監督の引き出しは多いですね。
まるで違うスタイルにすら感じました。
同じだったのは、あっけにとられて、すぐには拍手が出来なかった会場と自分です。

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