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2017年7月22日 (土)

ノット/東響(2017/07/22)

2017年7月22日(土)15:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:ジョナサン・ノット
東京交響楽団

(フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2017
東京交響楽団オープニングコンサート)

シェーンベルク:浄められた夜
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

これは凄い!
目が覚めるなんてもんじゃございません。
叩き起こされるような、とてつもない凄演。
東響の歴史に残るかもしれないような演奏が2週続けて起こっていいのでしょうか。
演奏終了直後、指揮者が引き上げた直後に、あの水谷コンマスが白いハンカチで汗を拭うほど。
確かに演奏中、水谷コンマスは、もうオーバーアクションと言っても良いほど、弾きまくっていました。

基本、あまりドロドロせず(土俗的にならず)、ミューザの音響を味方につけた「音を構築した」ような演奏ながら、その一音一音に込められたパワーが甚大。
なおかつ、流れが速い…と言うか、推進力のパワーも甚大なため、聴感上は「構築した」感は後退し、爆演一歩手前(←ほめています)の興奮。
そう、ノット監督と東響だから粗雑にならずにこういう演奏になったのであって…。
その音の炸裂は、聴衆(だけでなく、オーバーアクションにならざるを得ない楽団員さんも)ノックアウト寸前の悶絶。
会場は当然、大興奮。

まあ、生演奏だから(さらにこの曲だから)色々あるにせよ、それを恐れず攻めの姿勢で貫くのがノット監督流。

東響の皆さん、みんな素晴らしかったですが、特に鉄壁の木管陣のソロも絶妙の音色。

「春の祭典」は、私は個人的体験として、1995年のブーレーズ/ロンドン響の超絶の名演を聴いて以来、どうしても斜に構えて聴いてしまうのですが、この日は本当にノックアウトされました。
故ブーレーズさんの呪縛から解き放ってくれたかも…。
ノット監督のおっしゃる「新しい時代の幕開け」を、私の心(だけでなく聴衆全員)にもたらした演奏だったかもしれません。

この日もノット監督のソロカーテンコール。
お義理なんてものではありません。
1回だけで終わったのが不思議なくらいの興奮でした。
通常なら定期終了で夏休みモードになるところを、音楽監督が本気モードどころか「シーズン最後のラストスパート!」とばかりにパワー全開だからたまりません。

ところで前半は(すみません)、「浄められた夜」でした。
弦楽合奏が精緻に、かつ、艶やかに、ホール空間に、爛熟寸前の世界を創出します。
最初は、ミューザの音響だと分解能が高すぎてこの曲には不向きでは?とも思いましたが、曲が進むにつれて音の融合と磨き上げが増して、陶酔の、いや、妖しい世界に…。
ただ、「浄められた夜」は私はやや苦手曲なので、音響的な感想は語れても、それ以上のことはよくわからず、申しわけありません。
まあ、ノット監督の作り出す音響に陶然として聴いていたことは事実。
あやうく眠気の方に移行しかけたこと、複数回でした。

その“陶然”からたたき起こされたのが「春の祭典」だったわけです。
プログラムの妙ですね(違う?)。

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