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2017年7月29日 (土)

東京二期会「ばらの騎士」(2017/07/29)

2017年7月29日(土)14:00
東京文化会館

二期会創立65周年・財団設立40周年記念公演シリーズ
《グラインドボーン音楽祭との提携公演》
東京二期会、愛知県芸術劇場、東京文化会館、iichiko総合文化センター、読売日本交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団 共同制作
R.シュトラウス:ばらの騎士

ヴァイグレさんの指揮するオケの音が素晴らしい。
いや、もちろん、それに乗って歌う歌手の皆さんも。
オケの音は弾力性があり、“ウィーン”から連想する音に一番近い。
そして、ところどころ、加速やひねりが入っても、音色は濁らず、抜群の安定感。
ドイツの高級車のような??

歌手は、皆さん、登場してすぐの歌唱は、一瞬、あれ?と思うことが多々ありましたが、総じて尻上がりに良くなっていった印象。
元帥夫人とオクタヴィアンの二重唱も、出だしよりは、第1幕の幕切れ、そして、それよりも、終幕での三重唱。

芸達者で、ちょっとコミカルのの幸田浩子さんは私のゾフィーのイメージとはちょっと違いますが、幸田さんらしいし、こういうちょっとひねった演出にはあっているかも、と思いました。

演出は、私は深読みできず、ちょっと取り残された感。
第1幕を見た時点では、奥行きのないかなり狭い空間で演じられ、奥の方に浴室が見えたりするのは、貴族階級には、華やかだけど閉そく感のある表の世界と裏の世界があるということ?と思いましたが、第2幕以降を見ると、そうでもなかったようです。
第2幕は、逆に、表舞台が奥側に広く、裏事情が客席側に狭く配置されたステージ。
第3幕は、ポップな感じで、小道具もいっぱいあって確かに面白いけど、一人何も知らないオックス男爵が感じる恐怖心のような側面はどこかへ行ってしまいました。
まあ、ここは、第1幕で感じたような、裏舞台がドアを隔てて時折垣間見えるようにも思えました。

こういうよくわからなかった演出であっても、それでも幕切れの三重唱は、やはり絶品です。
(例のバイロイトのマイスタージンガーのような)奇抜な演出でも惑わされずに自分の音楽を作る経験を積んできた指揮のヴァイグレの真骨頂かもしれません。
そう言えば、幕切れの三重唱は歌手の動きが止まり、ほぼ演技なしで、指揮に導かれたものでした。

今回は、私は取り残されましたが、二期会の海外との共同制作は大歓迎で、どんどんやっていただきたいと思います。
ただ、時折思うのは、劇場のキャパや舞台に間口などの想定が、東京文化会館ではない劇場を想定したんだろうなぁ…というケースが結構あること。
この日も思いました。
まあそれはそれで鑑賞側がイメージを補正すれば良いのでしょうが…。

スタッフ
指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
演出:リチャード・ジョーンズ
装置:ポール・スタインバーグ
演出補・振付:サラ・フェイ
衣裳:ニッキー・ギリブランド
照明:ミミ・ジョーダン・シェリン
音楽アシスタント:森内剛
合唱指揮:大島義彰
演出助手:エレイン・キッド、家田淳、太田麻衣子
舞台監督:幸泉浩司
公演監督:多田羅迪夫

キャスト:
元帥夫人:林正子
オックス男爵:妻屋秀和
オクタヴィアン:小林由佳
ファーニナル:加賀清孝
ゾフィー:幸田浩子
マリアンネ:栄千賀
ヴァルツァッキ:大野光彦
アンニーナ:石井藍
警部:斉木健詞
元帥夫人家執事:吉田連
公証人:畠山茂
料理屋の主人:竹内公一
テノール歌手:菅野敦
3人の孤児:大網かおり、松本真代、和田朝妃
帽子屋:藤井玲南
動物売り:芹澤佳通
ファーニナル家執事:大川信之

合唱:二期会合唱団
児童合唱:NHK東京児童合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団

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