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2017年11月19日 (日)

カンブルラン/読響(2017/11/19)

2017年11月19日(日)14:00
サントリーホール

指揮:シルヴァン・カンブルラン
読売日本交響楽団

(第572回定期演奏会)
天使:エメーケ・バラート(ソプラノ)
聖フランチェスコ:ヴァンサン・ル・テクシエ(バリトン)
重い皮膚病を患う人:ペーター・ブロンダー(テノール)
兄弟レオーネ:フィリップ・アディス(バリトン)
兄弟マッセオ:エド・ライオン(テノール)
兄弟エリア=ジャン:ノエル・ブリアン(テノール)
兄弟ベルナルド:妻屋秀和(バス)
兄弟シルヴェストロ:ジョン・ハオ(バス)
兄弟ルフィーノ:畠山茂(バス)
合唱=新国立劇場合唱団
びわ湖ホール声楽アンサンブル
(合唱指揮=冨平恭平)

メシアン:歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」(演奏会形式/全曲日本初演)

正直、メシアンは苦手な私。
「会員券に付いてきちゃったので聴きに行きました」という気持ちがなかったと言ったらうそになります。
発売早々に完売で買えなかった方が多数いらっしゃることを考えると、私ごときが聴いて申しわけございません。

しかし、行って良かったです。
いまになってようやく日本初演と言うことは、もう生きている間に、次の機会はないかもしれません。

まず、当たり前のことですが、これはオペラですね…と思いました。
20世紀の作品では「ヴォツェック」なども、あんな旋律(失礼!)なのに、紛れもないオペラですが、この作品も、打楽器はピアノのように弾きまくるわ、複雑なリズムが散りばめられて、いかにも私の苦手なメシアン節なのに、やっぱり、紛れもないオペラです。
文字通り「劇的」な歌唱と管弦楽による…。

休憩抜きで4時間超という長大な作品ですが、ただ長いだけ無く、音も多い、多い。
そんな中、第2幕で天使が奏でる、この世のものとは思えない極上の音のひと時は、まさに得難い体験でした。
あの静かな場面での弦楽器群の微弱音、いわばBGMなのですが、作曲家はそうは思ってはいないでしょう。
あの場面で、空間を、静寂ではなく音で満たすためには重要な音だと思いますが、今だに耳に残っています。
聖フランチェスコが失神したという音にふさわしい音でした。

歌手の皆さんも入魂の熱唱。
終演後のブラボーは、当然、聖フランチェスコのヴァンサン・ル・テクシエさんが一番盛大で、次が天使のエメーケ・バラートさん。
私が、あ、結構すごい!と思っていた重い皮膚病を患う人のペーター・ブロンダーさんも、3番目くらいのブラボーでした。

カンブルランさんの身体能力の凄さは今に始まったことではないので全く驚きませんでしたが、初めて見たら驚嘆するでしょうね。

あとはもう、何を書いてよいかわからないくらい、いろいろありました。

複雑怪奇な音、音、音、リズム、リズム、リズム…が、最後は精神的高揚感に帰結しました。
22世紀の人類は、この作品を現代の私たちが「パルジファル」を観るのように上鑑賞するのかもしれないと思いました。

公演はカンブルラン様のソロ・カーテンコールでお開きに。

カンブルラン様が「十分な練習時間確保」を条件に受諾したというここ企画。
読響の音も細部まで磨かれていました。
読響の「神々の黄昏」「ルサルカ」「聖フランチェスコ」くらいしか入ってないスケジュールを見て、「他のオケが見たらうらやましいのでは?」と思った時期もありましたが、それは「余裕のあるスケジュール」などではなかったのでしょう。
すみません。
そして、多忙な中、おそらく長期滞在して導いてくれたことに感謝、感謝です。

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