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2021年3月の6件の記事

2021年3月27日 (土)

井上道義/東響(2021/03/27)

2021年3月27日(土)18:00
サントリーホール

指揮:井上道義
東京都交響楽団
(第688回定期演奏会)
ピアノ:北村朋幹

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
シューマン:「子どものためのアルバム」~「春の歌」(アンコール)
ショスタコーヴィチ:交響曲第6番

今シーズン、指揮者と曲目が変更にならなかった唯一の東響定期でしょうか。
最後は指揮者とコンマスの一般参賀。
デュオ・カーテンコール…と言うのかどうか???
終わりよければすべてよし、というような、会場が幸福感に包まれた演奏会でした。

協奏曲は、何と繊細で、何と自在な…。
そのピアノに呼応しながら小編成オケにアクセントを打ち込む指揮。
凛とした空気が、心地良く張りつめるホール空間。
魂を揺さぶられるような、それでいて魂が浄化されるような、不思議な体感でした。

交響曲は、張り詰めた空気と言うか、皮肉に斜に構えた音楽で始まり、最後は大騒ぎ…という曲の本質を具現化した演奏。
この曲の、こじんまりとしているようで全然こじんまりしていない大編成が轟いたサントリーホールの空間。
鬱屈したコロナ禍を吹き飛ばすような怪演、快演でした。
そう、今の世は、国家による弾圧ではないけれど、コロナによる抑圧を受けている時代と言えなくもありません。

緊急事態宣言は解除され、街には人が増えています。
なんとなく、完全に解禁になったかのような気分の自分が居ますが、スイッチを切り替えるように何かが変わったわけではありません。
勤務先も在宅勤務が継続し、「責任ある行動を」とのおふれ。
ただ、少しはホール空間でオーラを浴びないと、精神的に疲弊してしまう(している)ということもわかっています。
リスクを低減しつつ、うまくやるしかないかもしれません。

なお蛇足ですが、(前回サントリーホールに行ったのは昨年秋だったと思いますが)今回、サントリーホールの奥の方、P席に近い場所で、携帯電話S社の電波の入りが良くなったことに気がつきました。
R側の通路で確認しました。
L側は未確認です。

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鈴木秀美/新日本フィル(2021/03/27)

2021年3月27日(土14:00
すみだトリフォニーホール

指揮:鈴木秀美
新日本フィルハーモニー交響楽団
(第38回ルビー〈アフタヌーン コンサート・シリーズ〉)

ヴァイオリン:崔文洙
チェロ:長谷川彰子
ピアノ:崔仁洙

ベートーヴェン:ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番~第2楽章アダージョ(アンコール)
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン:12のメヌエットWoO7~11番(アンコール)

ブリュッヘン直系の秀美さんと、ブリュッヘン直系の新日本フィルが結びついて、ジークフリート(違)生まれてしまったような、強力なピリオド系のベートーヴェンでした。

前半の三重協奏曲、尻上がりに切れ味と重量感を増すオケとソロ。
第1楽章でエンジンが温まっていなかったわけではなく、ライヴならではの白熱と言うべきだと思います。
つまり、第3楽章終盤での、ソロどうしが呼応し、オケとも呼応し、追い込みをかけていく様は興奮ものでした。

交響曲は、「音が生きている」としか言いようがないくらい、自主的、自律的に、自在に音が自己主張し、魅惑的に動き回る。…と思わせるようにオケを導く秀美さんの指揮。
力みなぎる演奏で応えた新日本フィルも素晴らしい。
特に第3楽章でのチェロは視覚的にも音楽的にも、本当に力演でした。

今シーズンは、秀美さんのベートーヴェンをたくさん聴けて幸せでした。

第2番(2020/11/14)東京ニューシティ管弦楽団
第3番(2020/08/22)神奈川フィルハーモニー管弦楽団
第5番(2021/03/27)新日本フィルハーモニー交響楽団
第9番(2020/12/26)神奈川フィルハーモニー管弦楽団

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2021年3月20日 (土)

新国立「ワルキューレ」(2021/03/20)

2021年3月20日(土)14:00
新国立劇場
ワーグナー:ワルキューレ

2回目なので多少冷静に鑑賞しましたが、このコロナ禍に観れて嬉しいです。
ピットの管弦楽縮小版のオケは大野さんの表情づけが行き届いていますが、第1幕はパワーは押さえ目?
ジークリンデは綺麗な声とパワーを兼ね備えて素晴らしいが、ジークムント(第1幕の方)は少しお疲れ気味??

第2幕では、フリッカとヴォータン、ブリュンヒルデとヴォータン、ジークムントとブリュンヒルデと、ペアを変えながら、最初は静かに、そして徐々に激昂していく様がまさに劇的。
オケに関してはこの日は結構荒々しさを見せていたように感じましたが、おそらく大野さんの意図だったのかもしれません。

第3幕では、ちょうどワルキューレの騎行で地震の揺れ。
観客の椅子が(椅子だけじゃない)揺れるという演出(違う)は横に置いて、今回は舞台がそこそこよく見える席に座ったので、視覚的にも楽しませていただきました。
ブリュンヒルデとヴォータンの長いやり取りも、そこに至るまでの第1幕からも、全く長さを感じずません。

それにしても、過去にも経験済みだが、新国立のオペラの舞台は、同じ演目でも、日によって結構印象が違います。
初日の評を東條先生のブログで読んで、私の前回の鑑賞の印象とだいぶ違うので少々驚きましたが、この日の印象も結構違います。
良い悪いではなく、面白いです。
舞台は生ものですね~。
複数回鑑賞は、時間的にも、費用的にも、なかなか観れませんけど。


スタッフ
指揮:大野和士
演出:ゲッツ・フリードリヒ
美術・衣裳:ゴットフリート・ピルツ
照明:キンモ・ルスケラ

キャスト
ジークムント(第1幕):村上敏明
ジークムント(第2幕):秋谷直之
フンディング:長谷川顯
ヴォータン:ミヒャエル・クプファー=ラデツキー
ジークリンデ:小林厚子
ブリュンヒルデ:池田香織
フリッカ:藤村実穂子
ゲルヒルデ:佐藤路子
オルトリンデ:増田のり子
ヴァルトラウテ:増田弥生
シュヴェルトライテ:中島郁子
ヘルムヴィーゲ:平井香織
ジークルーネ:小泉詠子
グリムゲルデ:金子美香
ロスヴァイセ:田村由貴絵

管弦楽:東京交響楽団

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2021年3月14日 (日)

新国立「ワルキューレ」(2021/03/14)

2021年3月14日(日)14:00
新国立劇場
ワーグナー:ワルキューレ

長さを感じさせない充実した舞台でした。
「リングは少しくらい寝たって、延々と同じようなことを歌ってるんだから大丈夫」というジョークは全く通じなません。
ちょっとでも「耳」を離すと、あ、ちょっと待って、今のところ、もう一度!という感じです。

この上演、ピットは管弦楽縮小版での演奏ですが、刈り込んだことによる骨格のはっきりとした響きと言って良いのでしょうか。
そのオケに、分厚い音を突き抜けなくても声が無理なく通ります。
これまでのワーグナーとは違う響きですが、これによって聞こえてくるものも多々あり、心地良いです。
舞台上の歌手だけでなく、ピットの中でのオケの音への表情づけが徹底。
この管弦楽縮小版の、音の見通しの良さ、心地良さを聴いて思ったのは、(もちろん生で聴いたことはないですが)ブーレーズのワーグナーって、フル編成で、この骨格くっきりを実現したのかな、とか、コロナ禍だからこそ聴ける小編成って、悪くないな、とか。

素晴らしく緊密なアンサンブル(ピット、歌手)を機動的にドライブし、最高の高揚を作り出した大野さん、素晴らしい。
歌手の皆様も本当に素晴らしい。
ピットの東響も、これ以上ないくらい素晴らしい。

それにしても、自分の記憶は全くあてになりません。
前回は何を見ていたんだろ?というくらい覚えていません。
見覚えがあるのはところどころ。
「あれ?こんなシーンだったけ?」という場面ばかりでした。

スタッフ
指揮:大野和士
演出:ゲッツ・フリードリヒ
美術・衣裳:ゴットフリート・ピルツ
照明:キンモ・ルスケラ

キャスト
ジークムント(第1幕):村上敏明
ジークムント(第2幕):秋谷直之
フンディング:長谷川顯
ヴォータン:ミヒャエル・クプファー=ラデツキー
ジークリンデ:小林厚子
ブリュンヒルデ:池田香織
フリッカ:藤村実穂子
ゲルヒルデ:佐藤路子
オルトリンデ:増田のり子
ヴァルトラウテ:増田弥生
シュヴェルトライテ:中島郁子
ヘルムヴィーゲ:平井香織
ジークルーネ:小泉詠子
グリムゲルデ:金子美香
ロスヴァイセ:田村由貴絵

管弦楽:東京交響楽団
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2021年3月 6日 (土)

広上淳一/東京シティ・フィル(2021/03/06)

2021年3月6日(土)14:00
ディアラこうとう大ホール

指揮:広上淳一
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(第64回ティアラこうとう定期演奏会)
ヴァイオリン:小林美樹

ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番~第3楽章ラルゴ(アンコール)
ドヴォルザーク:交響曲第7番

オケが鳴る鳴る、指揮の動作に合わせてうねり、アクセントが決まる。
この、驚異的にオケが鳴るのが、爆演系ではなく、調和したハーモニーのまま、音量を上げても全く飽和感なし。
指揮の動作の一つ一つ、腰のひねりにもオケが敏感に反応しているのですが、広上さんの身体には全く力みがありません。

ここまで来ると、まさに名人芸ですね。
広上マジックにやられました。恐れ入りました。

いや、すみません、オケの皆さんも、素晴らしかったですよ。
でも、おそらく、広上さんの指揮で、さぞかし弾きやすかったことでしょう。
広上マジックにオケも聴衆も、やられてしまいました。

小林美樹さんを生で聴くのは、かなり久しぶり。
綺麗にこじんまりではなく、ある意味、枠をはめず常に攻めの姿勢の演奏で聞き応えあり。
以前に聴いたときも、そういう演奏に好感を持っていましたが、久しぶりに再会できても変わりなくて嬉しいです。
容姿は、新人の頃とは別人の大人の女性の雰囲気でしたけど。

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小菅優(P)/東響(2021/03/06)

2021年3月6日(土)11:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

ピアノ(弾き振り):小菅優
東京交響楽団
(モーツァルト・マチネ第44回)

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第0番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番

やはり、小菅さんのピアノは素晴らしい!

その本領は、「弾き」だけではなく、「振り」の方にもあったりします。

オケを振る方は、最初のうちは、小菅社長、水谷会長(実権を手放さない)のような感もあるのに、いざピアノを弾き始めると、その、あまりの素晴らしさに、「音の見本」でもあり、かつ、そのピアノの演奏にオケが付いていく必要もあり、結果的に引っ張るのは小菅さん、実権を奪って音楽を作っているのは小菅さん。

いや、小菅さんのピアノは、オケを引っ張るだけの力がありますよね。
ものすごーく、面白かったです。

どちらの曲も、第3楽章になると一気にスパートをかけるような印象。
小菅さんの弾けるようなワクワク感満載でスピード感もあるピアノ。
本当に「音」が「楽」しい演奏。

やはり、小菅さんのピアノは素晴らしい!(最初に戻りました。)

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